バスを待つ男

東京都民に怒られるかも知れないのだが、言うまでもなく東京にも路線バスがある(一部地域を除く)。しかし自分自身は東京に行ったとしてもJRや地下鉄などの電車などがあるため、バスに乗る機会が全くと言ってもいいほどない。あったとしても過去に1度だけ渋谷から六本木にかけて乗った1本だけ(それも10年近く前)である。

しかし東京も様々な場所があり、バスでしか行けないような場所もある。本書はそのバス路線を巡って謎を解き明かすミステリーである。事件を巡って様々なバス、さらにはバスを元に様々な地域を渡り歩くと行ったものである。

謎を読み解くというスリルもあれば、さらには主人公の元刑事がバスの楽しさを見出していくというある意味一石二鳥のような物語である。バスの楽しさも伝わると同時に、ミステリーならでの謎解きもあるため、一風変わったミステリー作品を読みたいのであれば本書は適している。