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哲学・宗教

ゲンロン戦記-「知の観客」をつくる

著者は批評家であり、社会的なこと、さらにはサブカルチャーにまつわることについて批評を行う立場であるのだが、本書はそれとは大きく異なり、今から11年前に設立した「株式会社ゲンロン」の設立から現在に至るまでの始まりと苦闘、そして成長を自ら綴った記録である。 第1章「はじまり」 本章では株式会社ゲンロンがなぜできたのかについて取り上げている。しかしそれ以前に著者自身が批評家になったばかりの頃から2010 […]

死ねない時代の哲学

人は遅かれ早かれ「死ぬ」運命にある。その死ぬ運命から逃れることはできないのだが、自ら死を選ぶこと自体がタブー視されている。もっとも自分の人生は自分で決め、なおかつ自身の死も選ぶという人は今昔では考えられている。しかしながら特に自ら死に場所を選ぶこと自体が「家族が反対しているから」「周囲が許さないから」という理由で死ぬことが許されない。もっとも延命治療を拒むことや尊厳死に関しての議論も行われているが […]

自分というジレンマ―批判・反抗・反問する私たちの射影

哲学というと、自分そのものの「アイデンティティ」とは何かについて問われることが数多くある。そのアイデンティティは時として「ジレンマ」として出てきて、さらなる疑問が生じてしまう。本書はそのジレンマとは何かについて「主体性」「一貫性」「仲間感」といった3つの要素にフォーカスを当てて取り上げている。 1章「主体性のジレンマ なぜ反抗するとスカッとするのか」 主体性は簡単に言うと、自らの意志で考え、行動す […]

医療倫理超入門

「医療」と「倫理」。この2つは交わらないようでいて、実は交わる部分がある。それは「科学」と「倫理」の2つが交わる理由とほぼ同じようにある。科学は進歩するのだが、その進歩は人間としての倫理を超えてしまい、批判を行うといった論調があると同じように、医療においても「生命倫理」の観点で進歩そのものを批判するといった論調がある。 では医療倫理とはいったい何か、そして医療と倫理の対立とこれからはどうなっていく […]

尊厳―その歴史と意味

本書のタイトルにある「尊厳」は辞書で調べてみると、 とうとくおごそかで、おかしがたいこと「広辞苑 第七版」より とある。優しく紐解こうと思ったのだが、実を言うと哲学上最も難しい事柄の一つであり、なおかつ人間として生きて行くに当たっての重要な要素でありながら、どこまでが「尊厳として成り立つのかがわからない。しかも「尊厳」と言う言葉は、知られている者として人間としての死ぬ権利の一つである「尊厳死」とい […]

老いと外出―移動をめぐる心理生態学

人は誰しも老いる。しかしその老い方によって、生き方そのものも変わり、なおかつその変化によって見える世界も変わってくる。本書はその老いと共に外出をはじめ、思考や行動にどのような影響を与えていくか、さらに高齢者の心理と体験はどうなるのか、著者自身が特別養護老人ホームを取材をもとに分析を行っている。 1章「屋内に落ち着く」 特別養護老人ホームでは部屋の中にいる方も少なくないが、一定の時間になると同居者と […]

子どもが幸せになることば

私は子育てどころか結婚もしたことがないため分からないのだが、子育てが難しいと行ったことを耳にすることがある。もっとも子育て自体は、全て思い通りにうまく行くわけでは無い。もっともうまく行くことをやってもうまく行かず、ふとしたことをやってみるとうまく行くと行ったことが往々にしてあるが、たいがいは前者であることが多い。 しかし子育ては子どもがしっかりと、なおかつ幸せに育てるために重要なことであるが、その […]

健康長寿は靴で決まる

私たちが普段身につけるものとして衣服はあるのだが、その中でも「靴」は特に外に出歩く際には必要になってくる。しかしその靴についてもオシャレで履くと言う人もいれば、ランニングなどの運動を行う際に履くような人もおり、TPOによって大きく分かれてくる。また靴選びを誤ってしまうと、前の本でも取り上げたのだが、靴擦れや外反母趾など足の面で健康を害してしまうことも少なくない。本書ではそれだけでなく「万病のもと」 […]

痛い靴がラクに歩ける靴になる

皆さんは新しい靴を履くと、「痛い」と言った感覚を覚えることはあるか。履き始めていきなり「痛い」と思うこともあれば、はき続けていくうちに「痛い」と覚える方もいるかもしれない。その「痛い」と言う感覚は我慢をするのか、しないのかで変わってきて、特に前者になってしまうと靴擦れといったことや、外反母趾をはじめ、足に大きな負担をかけてしまうことによる代償も少なからず受ける。そこで本書である。足に合う靴をどのよ […]

老後と介護を劇的に変える食事術―食べてしゃべって、肺炎、虚弱、認知症を防ぐ

老後にしても、介護を受ける・受けない、あるいは認知症をはじめとした症状は生活習慣から来るのだが、その生活習慣の中には「食事」もあり、摂り方によっては健康に過ごせることもあれば、逆に病気や介護を受けるリスクにもなる。またその受けるリスクによってはせっかくの食事も食べられないといった事も存在するという。その老後や介護の状態を劇的に変えることもまた「食事」であるのだが、その方法を取り上げているのが本書で […]