CATEGORY

民俗・風評

1時間でわかるアイヌの文化と歴史

今年の7月12日に、北海道白老町にて「民族共生象徴空間(通称:ウポポイ)」が開業した。アイヌの神話・歴史と、文化や出来事など、アイヌにまつわることが数多く展示されている。また共生公園などが存在するなど、アイヌ文化を学ぶだけでない役割も担っている。またこの開業の3ヶ月後にはアニメ「ゴールデンカムイ」の第3期の放送が開始された。 アイヌ民族を始め、アイヌ文化を学ぶ機会はドンドンと増え始めている。本書も […]

2010s

本書を読んでいくと、「もうそんな時代なのか」と思ってしまう。2010年代が終わり、2020年代に入ってきたのだが、こういうときだからでこそ「2010年代はどのような年だったのか?」を振り返るというものである。とはいえど、複雑な要因もあるため、検証自体も時間がかかり、なおかつありとあらゆる角度から考察を行う必要があるため、一概には言えない。しかし本書では「文化」、それも映像や歌などの「ポップ・カルチ […]

「本読み」の民俗誌―交叉する文字と語り

「本読み」と言うと、私のことじゃないかと思ってしまったが、本書は私のことではなく、あくまで書物における伝承について取り上げている。特に書物についてはどのようにして生まれて、どのように人々へ伝えられていったのかは国によっても異なる。本書は日本だが、特に東北における三陸地方における書物の伝承についてを取り上げている。 第一部「「本読み」の民俗」 東北地方の書物伝承の中で本章では宮城県気仙沼市をモデルに […]

紫外線の社会史――見えざる光が照らす日本

真夏と呼ばれる季節で、晴れた日は日光がまぶしく、なおかつ紫外線も非常に強い時期である。人によっては日焼けをするから好意的に捉える人もいるのだが、中には紫外線は肌荒れの原因にもなるため、紫外線対策を徹底的に行うという人もいる。 そもそも紫外線自体は見えないものである。見えないものに対してどのように関わってきたのか、本書は紫外線と社会との関わりについて取り上げている。 第1章「紫外線ブームの時代へ」 […]

ぼくらがアニメを見る理由――2010年代アニメ時評

今もそうかもしれないのだが、2010年代はかなり多くのアニメが放映されたと言える。媒体としてもかつてはテレビ放映だけだったのだが、やがてNetflixなどのインターネットメディアでの独占放送まで出てきており、1年だけでも100なり200なりの作品が出てくるほど。中には劇場アニメとなる映画で放映されるアニメも数多く出てきては、海外で評価されるものも出てきた。さらに劇場・テレビなどに限らずアニメの中に […]

「妊活食事法」コウノトリごはん 不妊カウンセラーが40代で2度出産できた理由

晩婚化や生活習慣の変化などにより、夫婦になって子作りをしても、妊娠できない、いわゆる「不妊」と呼ばれる人が増えているのだという。その不妊治療の他にも妊娠活動、いわゆる「妊活」と呼ばれる活動を行う人も出てきている。ここ最近では中学・高校の授業の教材にも扱われるほどであるという。 その妊活を行うとなると、治療をはじめとした医療の面ばかり目が行ってしまうのだが、本書では良く医療でも用いられる「食事療法」 […]

TYPE-MOONの軌跡

「TYPE-MOON」と言うブランドを聞くと、それなりに知っている方も多くいる。特に「Fateシリーズ」となれば、その認知はかなり多くなる。元々TYPE-MOONのブランドにて初めてデビューしたのが20年前になるので、今年でちょうど20周年を迎える。そのTYPE-MOONはどのような足跡を辿り、反映していったのか、その道を辿っている。 第一章「TYPE-MOONの始まり―奈須きのこと武内崇」 「T […]

Keyの軌跡

「Key」という会社は今となって「泣きゲー」と呼ばれるジャンルに特化しており、さらには全年齢のものが多くあるのだが、かつてはR-18指定の作品の方が多く見られ、CLANNADになってからは全年齢ものも増えてきた(今も一部の作品はR-18指定のものもある)。 またKeyを原作にした作品の多くはアニメでもその泣きゲーとしての魅力を発揮しており、視聴者を感動させると言ったものも多い。ではそのKeyの作品 […]

怪獣生物学入門

何とも奇妙な生物学である。 元々怪獣というと、ゴジラやガメラなど創作の中で生まれた存在であり、空想の生き物である。しかしながら著者はそれを生物学的に考察を行うことを試みたという。もっとも身体的な特徴は実物を見たり、時には解剖したり、と言ったことがあるのだが、ただ一つ思いつくものとして「「進撃の巨人」と解剖学 その筋肉はいかに描かれたか」で書評を行った時に巨人たちの筋肉を解剖するというものがあったが […]

けもの道の歩き方 猟師が見つめる日本の自然

決して松本清張の小説や昨年秋にアニメ化された同名のマンガのことを指しているわけではない。本書で紹介するのは本当の意味での「けもの道(獣道)」であり、動物が通る道のことを指し、猟師はその道を行き交いながら狩猟を行うことを生業としている。その現役猟師がけもの道へ赴き、狩猟を重ねながら動物たちとの関わりをどうしていくかについて論じている。 1.「猟師の眼に映る山と動物たち」 もっとも狩猟自体は食用として […]