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自然科学

魚にも自分がわかる ――動物認知研究の最先端

「認知」は人間特有のものではない。多くの動物には「脳」があり、その脳の働きなどにより、「認知」機能が備わっている。しかし動物によって、どのように認知されるかは異なる。 そこで本書である。本書は魚における認知機能がどのようなものなのか、現在の研究でわかっている所まで取り上げている。 第1章「魚の脳は原始的ではなかった」 元々動物にも種類があるのだが、魚類・両生類・爬虫類といったように進化をしてきた。 […]

数字の嘘を見抜く本~カモにされないための数字リテラシー~

よくメディアやビジネスなどでは「数字」がよく使われる。この数字は実際にあるものから、計算したものまで使われるため、信ぴょう性が高いようなイメージが持たれる。 しかしその「数字」は単位を変えるなどにより、それが「嘘」となるものもある。見方もあたかも万華鏡のごとく、見え方によってはすごいように見えても、ひとたび単位などの見方を変えるとたいしたことない、あるいは悪いようにも見える。本書は巷にある「数字」 […]

カラスは飼えるか

カラスというとネガティブなイメージが多くある。もっともこの時期になると繁殖期にもなり、親ガラスは警戒心が強くなる。それ故か、カラスが人を襲うようなことも度々ある。かくいう私も小学校の時ではあるものの2度襲われたことがある。 しかし本書はカラスに対して食べたり、飼ったりすることができるのか、という通常とは異なる見地でカラスを取り上げている。 1章「フィールド武者修行」 カラスの研究を行うためにはフィ […]

地球外生命-アストロバイオロジーで探る生命の起源と未来

よくSF作品などで「宇宙人」や「地球外生命体」といったものが取り上げられる。もちろん現在の宇宙の研究においては、見つかっておらず、論者によっては存在しないと主張する人も少なくない。 しかし生命の跡は地球以外に存在するのかどうか。研究の中には火星にて生物の跡があるのかどうか調査を行った「バイキング計画」もあった。現時点で地球以外の場所で生物やそれらしき細胞は発見に至っていないが、まだ解明されていない […]

妻はサバイバー

そもそも「サバイバー(Survivor)」とは、 生き残った人。生存者。「大辞林 第四版」より と表している。しかし、「サバイバー」と言う言葉は「がんサバイバー」のように、がんなどの病気の治療中、あるいは治療後のリハビリを通して逆境に抗い続ける人のことも指している。そのためか様々な病気や出来事における「サバイバー」もできはじめた。 さて本書である。本書の著者は現役の朝日新聞記者であるが、著者の妻が […]

毛―生命と進化の立役者

生物には様々な「毛」が存在する。もちろん頭の毛ばかりではない。 もっとも「毛」は生命を維持する、あるいは活かすための重要な要素である。なおかつ人間のみならず様々な毛を持っているのだが、役割も毛によって異なる。どのような役割を持っているのかも含めて本書にて取り上げている。 第1章「孤独な戦士「精子」」 細胞には「べん毛」と呼ばれるものがあり、進化を行う中で見えないものの中核的な働きを持つ。他にも多く […]

食虫植物の文化誌

「食虫植物」は珍しいようでいて、なかなかお目にかかれない。しかし国内外問わず、類があり、美しい食虫植物も存在する。その一方で、映画や小説などでは「人喰い植物」の題材として扱われることもしばしばある。 そもそも食虫植物はどうして存在してきたのか、またどのような進化を遂げ、なおかつどのように捕食を行っているのか、本書はめくるめく食虫植物の世界を取り上げている。 第1章「食虫植物とは」 「食虫植物」は、 […]

猫はふしぎ

言うまでも無いが本日2月22日は「猫の日」である。しかも今年は「2022年2月22日」と、2が6つも揃うフィーバー、ではなく「スーパー猫の日」とも呼ばれている。これだけ2が揃っているだけあり、インターネット上では猫の話題が満載であり、なおかつ企業の公式Twitterでも1日限定で猫に因んだ名前に改名している。 猫に関しての書評を行った際に何度も書いているが、私も猫が大好きで、猫のニュースや動画など […]

時間は存在しない

「時間」と言う概念は、哲学的にも長い間問われ続けている命題である。もっとも私たちの生活の中で「何時何分何秒」というように多かれ少なかれ「時間」を意識しながら生活を送っている。その生活についてどのようにとらえるべきか、哲学者によってもまちまちである。 そこで本書である。本書は物理学的な観点から時間そのものは存在しないことを主張している。なぜ時間は存在しないのかその根拠を掘り下げている。 第一部「時間 […]

あなたもきっと依存症 「快と不安」の病

「依存症」と言うと結構怖いイメージがあるのだが、かくいう私も「活字依存症」「読書依存症」「読書中毒」とも言われることが往々にしてある。自分自身それは褒め言葉だと思っているが。 しかしながらギャンブル、アルコール、薬物など悪い意味での「依存症」も存在する。その依存症はなぜできているのか、そしてその種類と対策とはどのようなものがあるのか、そのことについて取り上げているのが本書である。 第Ⅰ部「依存症に […]