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書評

「正しい失敗」の法則

「失敗」は誰にもつきものである。しかしその失敗にも「正しい」ものと、「取り返しの付かないもの」とあるのだという。しかし「失敗」というと「怖い」「失うものが大きい」という印象を持っており、極度に恐れてしまうことによって新しいチャレンジをする事ができないような状況に陥ってしまっている。 本書は今の若者をはじめとした社会を鑑みながら、チャレンジをする事、失敗をすることの大切さを説き、思い込みや悩みの扱い […]

わたしが正義について語るなら

「アンパンマン」などで有名な漫画家・やなせたかし氏が昨年の10月13日に亡くなられた。94歳と、まさに「大往生」と呼ばれる人生だった。やなせ氏は漫画家のみならず、絵本作家・詩人・作詞家・イラストレーターなどマルチに活躍した。やなせたかし氏の作品というと、先程書いた「アンパンマン」は有名だが、私としては今から47年前に作詞された歌「勇気の歌」が非常に印象的だったことを覚えている。小学校のときに歌った […]

男性学の新展開

当ブログでは今まで何回か「フェミニズム」や「女性学」について論じてきたのだが、今回は「女性学」と相対する「男性学」について取り上げて行こうと思う。そもそも「男性学」と呼ばれる学問が展開されたのは1980年代後半から、それ以前にフェミニズム論議が隆盛を極めたことによる対抗として成り立った。「男性学」という学問が生まれてから何冊か本も出ており、「ウーマン・リブ」ならぬ「メンズ・リブ運動」も起こったのだ […]

100回言ってもできないダメ部下を動かす上司の言葉

著者の横山様より献本御礼 会社という組織にいると当然「上司」「部下」は存在する。部下にとって嫌な上司は存在する一方で、上司の立場を見ても嫌な部下、あるいはダメ部下と呼ばれる存在もいる。しかしダメ部下をどう接していくのか、頭を抱えている上司もいて、扱い方によっては部下の態度を硬化させてしまうことになってしまい、コミュニケーションが上手く行かず、部下は配置換えを希望したり、最悪の場合退職したりしてしま […]

子どものまま中年化する若者たち 根拠なき万能感とあきらめの心理

「近頃の若者は・・・」と言う言葉は今も昔も存在する。もちろん時代の変化があり、なおかつ環境自体も変わっていく中で世代間の差(ジェネレーションギャップ)も存在する。その差について相容れられないような人々が先述の言葉を取り上げている印象が強くある。 話は変わり本書である。本書は若い世代の心の変化を長年見続けてきた精神科医が30年で若者たちの心や傾向が大きく変わったことを指摘ながら、今の若者たちが未来や […]

ひかりの魔女

「おばあちゃんの知恵袋」と言う言葉をご存じだろうか。言葉はよく知っていても、どのようなものがあるのか、知る人は世代によって異なるが、私たちの世代だとそれを知る人は少ないだろう。ちなみに私の祖母はもうすぐ傘寿を迎えるのだが、故郷に帰る度に色々な事を教えてくれる。口うるさい部分もあるのだが、それでも自分のことを思って教えてくれているんだなと言うことが感じられた。 さて、本書の話に移る。本書の物語は型破 […]

デジタルデータは消えない

普段仕事などでパソコンを使う機会が多くなっている。特に最近では、その傾向が強くなってきている。そんな中で、不必要なファイルをデリートする、あるいはゴミ箱に捨てて「空にする」と言うことをやってファイルを削除するのだが、こういうことをやってしまってもファイルデータは消えない。むしろ復元しやすいと言える。私はファイルを削除する際に「裁断」できるソフトを使ってやっているが、それでも完全に消す、と言うことは […]

ドルがなくなる日

最近では「ビットコイン(Bitcoin)」が大きな話題となっている。どんな話題かというと、ビットコインの主要な取引所の一つである「マウントゴックス社」が取引停止となり、倒産をしたというニュースである。これについて被害額は百億単位になっているが、正式な値は定かになっていない。 このニュースを受け、ビットコインに対する認知が殖えたのだが、闇市場への出回りなどブラック名面も多々ある。 本書はそれとは異な […]

世界が土曜の夜の夢なら ヤンキーと精神分析

「ヤンキー」というのは死語なのかと一瞬思ってしまったのだが、最近では「ヤンキー世代」と呼ばれる様な本も出てきており、まだまだ死語では無い事を思い知らされた。 そもそも「ヤンキー」とは何なのか、調べて見ると、 「(もとアメリカ合衆国北部諸州の住民、特にニュー‐イングランドの住民を軽蔑的にいう) (1)アメリカ人の俗称 (2)アメリカ風の文化・生活を有り難がる者 (3)日本で、不良少年・少女をいう俗語 […]

絵はがき100年 近代日本のビジュアル・メディア

今年の4月1日より消費税が5%から8%に増税され、16年ぶりの消費税増税となる。それと同時に郵便料金も20年ぶりに値上げするなど、値上げラッシュが枚挙に暇が無い。ハガキや切手などが値上がりするのは個人的にも、仕事の関係上嫌な気分になってしまうのだが、景気を上昇させるため、あるいは福祉を充実するためには多少の犠牲も致し方がない部分もある。 さて、本書の話に移るのだが、ハガキの料金が値上げしたことと何 […]