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書評

青い光に魅せられて~青色LED開発物語

今となって、LEDは一般的なものとなったのだが、かつてはかなり珍しいものといわれており、とりわけ本書で紹介する「青色発光ダイオード」はなおさらである。「青色発光ダイオード」と言えば2001年に特許をめぐって民事訴訟をかけられ、2004年の判決の判決審では被告が原告に対し、200億円の賠償金を支払う判決がくだったことが挙げられる。それほど価値の高い発明だったことが窺える。 本書はその青色発光ダイオー […]

アベノミクスの真実

昨年12月の衆議院総選挙で、自民党が3年3ヶ月ぶりに与党に返り咲いた。その時をきっかけに、これまで伸び悩んでいた株価が一気に上昇し、かつ「超円高状態」にあった円相場も急速に円安となった。これらを含め首相主導の下、デフレ脱却に向けた経済政策が動き出した。俗にいう「アベノミクス」である。 しかし経済政策など、様々な政策を実行するたびに、賛否両論が巻き起こる。「アベノミクス」も例外ではなく、賛同・批判双 […]

仕事の9割は世間話

私は話すことがあまり得意でないせいか、世間話に関して抵抗があった。仕事をしているわけであったが、それ以外のことについて話すことはもっての他だと思った。 しかしその認識は間違いであった。世間話は仕事を行っていく上で重要なことであるのだという。 本書はその仕事を行って行くに当たり、世間話の効用と、仕事がうまく行くための世間話の段取りを伝授している。 第1章「人間関係は世間話から始まる」 人間関係の潤滑 […]

核の難民―ビキニ水爆実験 「除染」後の現実

先々月から北朝鮮のミサイル発射に関するニュースが毎日のように流れた。発射されるだろうという報道もあったが、いっこうに発射されない状態にあったことを覚えている。この1ヵ月後の5月半ばに発射された。 ミサイルに関連すると北朝鮮には核爆弾も保有しており、その関係で核戦争になる危険性も捨てきれない。 本書はその「核爆弾」に関する一冊であるが、1954年に起こったビキニ環礁における水爆実験の傷跡を取り上げ、 […]

サイゴン ハートブレーク・ホテル~日本人記者たちのベトナム戦争

「冷戦」の象徴としてあげられるものとして「朝鮮戦争」のほかに「ベトナム戦争」が挙げられる。その「目と南無戦争」を巡って、日本では「ベ平連(ベトナムに平和を!市民連合)」などがつくられ、デモ活動が起こった。アメリカでも同様にデモ運動が行われたという。 そのベトナム戦争は泥沼化し、混迷を極めたが、そこに赴き、実体を伝え続けたジャーナリストやカメラマンたちがいた。本書はその方々の群像を追っている。 第一 […]

独立取締役の基礎知識

日本の企業には「取締役」と呼ばれる役職がある。これは「会社法」のなかで株式会社を設立する際に「取締役会」を持つことが義務付けられており、そのなかで代表取締役、および取締役の選定を選ばなければならない。ただし1人で会社を設立する際は代表取締役1人だけであるが。 その「取締役」は会社に所属するものと、「社外取締役」と呼ばれる社外の人間から取締役として招聘することもある。 本書は「独立取締役」というもの […]

理想の書店―高く掲げよう「お客さま第一」の旗

私は毎日のように書店に足を運ぶ。書評家の性なのか、それとも本好きの性なのか、それは定かではないのだが、気がつけば書店にふらっと足を運び、その中で色々な本や雑誌と出会う。あたかも「偶然の出会い」を演じているかのように。 店員でもないのに毎日のように本と出会うのは、自分自身ある種の「変態」とも言える。 それはさておき、出版不況と呼ばれるような時代である。その時代の中で小さな書店の倒産が後を絶たず、丸善 […]

焼肉の文化史~焼肉・ホルモン・内臓食の俗説と真実

最近では健康食がもてはやされる中であっても、「焼肉」の人気は止まるところを知らない。 しかし、この「焼肉」の文化はいつ、どこから誕生したのだろうか。本書は文化とその歴史について追っている。 1.「焼肉って何だ」 そもそも「焼肉」とはいったい何なのだろうか。調べてみると、 「牛・豚などの肉をあぶって焼いたもの。」(「広辞苑 第六版」より、ただ「鶏肉」を焼いたら焼肉と言えるのでは?) とある。 しかし […]

幸せをつくる、ナースの私にできること

東日本大震災は約3万人もの人命を奪っていった。その一方で震災が起こったときに自衛隊や国境なき医師団、本書で紹介される医師や看護師の方々の尽力により助かった命もある。 現在、最も被害を受けた東北地方では復興に向けて進んでいるのだが、未だに「震災関連死」といった二次災害も続いていることは、忘れてはならない事実としてある。 本書は震災から「災害看護」に当たった看護師の方々について、看護師の立場から綴って […]

人生勝たなきゃ意味が無い

「無敵のストリートファイター」 「寡黙なリーチファイター」 「麻雀攻めダルマ」 そのような異名を持つプロ雀士がいる。 その男の名は「佐々木寿人」 日本プロ麻雀連盟に所属しており、モンド杯を3度、天空麻雀を3度優勝した実力派の若手雀士である。私もTVやニコニコ生放送で麻雀番組を観るのだが、スピードと打点の高さは他の若手雀士を凌駕していると思う。 本書は攻撃的な麻雀スタイルで数多くのタイトルをもぎ取っ […]