CATEGORY

シリーズ企画

シリーズ「追憶~3.11、あれから10年~」―最終日「光に向かって~震災から10年、追憶のその先へ~」

最終日を迎えることになりました。 未曾有の震災から10年、あれから色々な事がありました。もっとも「日常」と言う言葉がどれほどありがたいのかというのがよくわかりました。 過去にも取り上げたのですが、この東日本大震災をきっかけに大きな「国難」と呼ばれる時代に入り、「日常」とかけ離れた時がありました。 それから9年後の2020年。また日本に「国難」がやって来ました。ご認識の通り「新型コロナウイルスの感染 […]

シリーズ「追憶~3.11、あれから10年~」―第4日「教訓~震災から復興、そしてその先へ~」

3.11から10年。震災から震度7の地震が熊本・北海道とで大きな地震があり、日本の至る所で台風が、そして火山噴火もありました。 10年の中であらゆる災害が起こり、その中で意識する「防災」。巷では「防災グッズ」のコーナーが設けられ、その中で購入される方々も少なくない。もっとも毎年のように災害が起こるような国であるため、「備え」に対する意識は高まっていることは確かです。 また震災や原発事故による「風評 […]

シリーズ「追憶~3.11、あれから10年~」―第3日「灯火~震災の絶望から立ち上がるための、復興の『光』~」

暗いニュースが報じられ続けてきましたが、復旧が行われ、やがて復興への道を進むことになりました。 「6枚の壁新聞 石巻日日新聞・東日本大震災後7日間の記録」にあるように、震災の悲しみの中で被災地では、インフラがことごとく地震や津波によって軒並み不通になり、情報を得ることもままならない状態でした。宮城県石巻市では、地元の「石巻日日新聞」が震災直後7日間、壁掛けで新しいニュースを避難所やコンビニに貼りだ […]

シリーズ「追憶~3.11、あれから10年~」―第2日「絶望~想像を遥かに超えた災害、そして事故~」

3.11は私たちの想像を遙かに上回るほどの災害でした。もちろん日本にも危機管理はありましたが、その危機管理の範疇を凌駕するほどでした。とはいえ、ある程度の危機管理はできたといった声もあります。 もちろん震災における絶望は、地震による津波による被害は甚大で、死者のほとんどは津波にのまれてしまっての溺死でした。 しかし絶望はこれだけではありませんでした。3.11の本震の翌日には福島第一原子力発電所にて […]

シリーズ「追憶~3.11、あれから10年~」―第1日「2011年3月11日 金曜日 午後2時46分」

今日3月11日で東日本大震災からちょうど10年を迎えます。今日から一週間に分けてこの3.11である「東日本大震災」のことについて語っていこうと思います。 思ってみればあれから10年は本当の意味で「あっという間」でした。もっとも震災の当日は東北地方を中心とした大きな地震でしたが、当時私が仕事をしていた東京でも、最大で震度5強と大きな地震でした。しかもその後には何度も大きな余震が相次ぎ、大きな揺れが起 […]

シリーズ「中勘助~流麗と幻想の間で」~3日目 「思い出」を「流麗」に描いた「銀の匙」

シリーズ「中勘助」はいよいよ最後を迎えました。 最後は、このシリーズのメインとなる「銀の匙」を取り上げます。 銀の匙 (岩波文庫) posted with ヨメレバ 中 勘助 岩波書店 1999-05-17 Amazon Kindle 楽天ブックス 7net honto e-hon 紀伊國屋書店   <「銀の匙」ができるまで> この「銀の匙」が書かれ始めたのは1910年であり、約2~3年ほどかかり […]

シリーズ「中勘助~流麗と幻想の間で」~2日目 「生活」と「追想」を描いた随筆

本来であれば昨日取り上げる予定でしたが、都合により本日取り上げることとなってしまいました。大変申し訳ございません。 一昨日も書いた通り、2日目は随筆作品について取り上げてみたいと思います。 随筆は短編が多いのでこちらの文献からいくつか取っていきたいと思います。 中勘助随筆集 (岩波文庫) posted with ヨメレバ 中 勘助 岩波書店 2002-07-09 Amazon Kindle 楽天ブ […]

シリーズ「中勘助~流麗と幻想の間で」~1日目 「宗教」と「幻想」を描いた小説

今日から3日間にわたって、「中勘助作品」を取り上げていこうと思います。 3日間を大きく分けると、このような形となります。 その1:小説(「銀の匙」を除く) その2:随筆 その3:銀の匙 今までのシリーズの中では最も短いものとなりますが、大きく分けて中勘助の考えと作風を見るとしたらこのような形となりました。 さて、めくるめく中勘助の世界を作品とともに見てみましょう。 <犬> 犬―他一篇 (岩波文庫) […]

シリーズ「中勘助~流麗と幻想の間で」~0日目 中勘助とは?

昨月は「貞観政要」という中国大陸の古典でしたが、今月のシリーズは日本文学を取り上げていきたいと思います。 その中で、先月末に「灘中 奇跡の国語教室 – 橋本武の超スロー・リーディング」という本でシリーズを行うかもしれない、と言ったのですが、それを実現する形となります。 そう、今月はシリーズ「中勘助」と題して、代表作である「銀の匙」を筆頭に様々な作品について取り上げてみよう、と言うもので […]

シリーズ「『貞観政要』を読む」~11.巻十<行幸><畋獵><慎終>~

<論行幸第三十六> 貞観政要最後となる巻十の最初は「行幸」について議論をしたところから始まります。 「行幸(ぎょうこう)」とは、 「君主が宮殿の外に行くこと。その行く先に幸福が生まれることを表す」(「貞観政要 下 新釈漢文大系 (96)」p.752より一部改変) と言います。 ————————̵ […]