日本の自殺

日本では毎年3万人以上が自殺をしている。その多くは老後を迎えようとしている世代であるが、最近では今の社会に絶望し、自殺を遂げる若者も増えている事実がある。 その「自殺」には今も昔も社会・文化に宛てられた「メッセージ」を表している。 本書は1975年に文藝春秋において発表された「日本の自殺」を取り上げているのだが、ちょうど経済成長の踊り場を迎えたことから共通点があるのかもしれない。 第一章「衰退のム […]

サツマイモと日本人

「秋深し馬肥ゆる秋」 食欲の秋と言われており、街路樹は紅葉に彩られ、そして落ち葉となって落ちてゆく。その落ち葉を使ってたき火して、そのたき火でサツマイモを焼いて「焼き芋」にして食す、という季節である。 しかしその光景もほとんどみられなくなった。むしろ神奈川に住み始めた今では「全く」とも言える。最近の「焼き芋」というとあらかじめスーパーやコンビニで焼かれたものを買うということもよく見かけるようになっ […]

山手線誕生―半世紀かけて環状線をつなげた東京の鉄道史

「上野の後に池袋 走る電車は内回り 私は近頃外回り…」 「綴方狂室の痴楽」で知られる四代目柳亭痴楽のトレードマークと言われる「恋の山手線」である。後に小林旭が同名のタイトルで大ヒットしたという。 その山手線であるが、品川~田町間で新駅がつくられるというニュースがあった。その意味で今山手線がアツいとも言える。 東京をはじめ首都圏にすんでいる人にとって馴染み深い山手線だが、そもそもそれが誕生した歴史は […]

災害弱者と情報弱者~3・11後、何が見過ごされたのか

2011年3月11日午後2時46分、会社ではそろそろウィークエンドを迎えようとした頃、東北三陸沖を震源とした巨大地震に見舞われた。この地震により津波、さらには原発事故も併発し、多くの家屋が壊れ、人々の命が失われた。 その震災の中で活躍したのがTwitterやFacebookといったソーシャルメディアだったのはかつて震災にまつわる本の書評でも言及してきた。 本書の話に移すがその災害のなかで、災害に対 […]

「肩の荷」をおろして生きる

「生きづらい」世の中である。世界有数の「豊かさ」のある日本だが、私の周りにも「幸せ」そうに生きている人がほとんどいない。むしろうなだれながら通勤する人をよく見かける。その光景を見ると、自分自身がポジティブに思っていたのが馬鹿らしくなってしまう。 その一つの要因として「肩の荷」と言う名の重荷を抱えているかと著者は推察する。本書はその「肩の荷」の要因を「自分」「豊かさ」「親子」「恋愛」「成熟」と5つの […]

英連邦 ~ 王冠への忠誠と自由な連合

「英連邦」と一括りにいっても「イギリス(グレートブリテン及び北部アイルランド連合王国)」のことだけを言っているのではない。イギリスの君主が国家元首としている国々を総称して「英連邦」と言われている。その「英連邦」と呼ばれる国は、 ・カナダ ・オーストラリア ・ニュージーランド ・ジャマイカ ・パプアニューギニア など54カ国存在する。その多くはかつてイギリスの植民地としていた、あるいは多くの移民を行 […]

2012年 F1シンガポールGP 波乱続きで2時間ルール適用! その中でヴェッテルが今季2勝目を獲得!!

結果は以下の通り。(「F1通信」より) スタートダッシュではあまり大きな波乱は見られなかったのですが、ハミルトンが23周目にギアボックストラブルでリタイアをしてしまい、スタートで2番手に上がっていたヴェッテルがトップとなりました。 さらに波乱は続き、33周目にはカーティケヤンのクラッシュによりセーフティーカーが出動、その後には予選2番手だったマルドナドがリタイア、さらにクラッシュが相次ぎ、この後も […]

2012年 F1シンガポールGP ハミルトンが2戦連続PP獲得!! そして優勝予想

結果は以下の通り。(「F1通信」より) フリー走行の3回はいずれもヴェッテルがトップタイムをマークしていましたが、3にちなんでのことなのか、予選ではフリー走行のような速さがでず3番手で終わってしまいました。 代わってPPに輝いたのがフリー走行ではコンスタントに上位ポジションをマークしていたハミルトンでした。前戦に引き続きのPP獲得となります。 可夢偉はQ3に上がるのは厳しいと言いましたが、予想以上 […]

2012年 F1シンガポールGP フリー走行1・2回目結果 そしてPP予想

2週間ぶりのF1開催となりましたが、前回でヨーロッパラウンドも終わり、いよいよ終盤戦に向けてのアジアラウンドが始まります。今回のシンガポールを皮切りに、日本・韓国・インド・ドバイ(アブダビ)と5連戦が行われるわけです。 しかもこの5連戦の中に、今回の様なナイトレースもあれば、アブダビのようなトワイライトレースもあり、コンディションも大きく変わるレースばかりなので、1戦たりとも油断ができない、という […]

アイスクリームの歴史物語

アイスクリームといえば「夏の風物詩」の一つとして取り上げられるが、残暑の厳しい今日この頃でも通用する。冷たさとクリーミーな味が、暑い夏を涼ませ、至高のひとときを得ることができる、身近なお菓子の一つと言える。 しかしそのアイスクリームはかつて「超ぜいたく品」と呼べるほど高級なものであったが、それがなぜ大衆食となったのか、そしてアイスクリームはどのように誕生し、進化をしていったのかを本章にて解き明かし […]