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労働

日本が世界一「貧しい」国である件について

本書のタイトルを見るに、経済的には「貧しい」かと言うとそうじゃないのかもしれないが、心的な「貧しい」のであれば、その通りの部分もあるのかもしれない。本書もその中でも後者のことを表しているのかもしれない。ではなぜ心的に世界で一番貧しくなってしまったのか、その要因と対策を取り上げている。 1章「ニッポンはなぜ貧しくなったのか」 「日本は「豊か」だけど「貧しい」国」(p.23より) とあるが、まさにその […]

日本の女性議員―どうすれば増えるのか

女性の社会進出は今も進んでいる。もちろん国会や都道府県・市町村の議会議員も女性議員が次々と誕生し、女性の首長・国務大臣も誕生してきている。しかしそれでも日本は他の先進国と比べても遅い方であるという。そのような状況の中で女性議員を増やすにはどうしたら良いのか、その歴史ともに取り上げている。 第1章「女性が議員になるということ」 日本の女性議員は全体の10%ほどであるという。これでもだんだんと増えてき […]

あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。

タイトルを見るに身も蓋もない言葉であるが、実際にそういった考え、あるいはそれを口に出す人は少なくない。先日も仕事ややりがいに関するコラムがあるなど、話題を呼んだ。 かつては「24時間働けますか」という名のもとにモーレツに働き、やりがいを得ることができた。しかし今となってはやりがいどころか、搾取されているという意見を持つ労働者も少なくない。本書は経営者・従業員の両方を経験した著者が日本における労働の […]

働き盛りがなぜ死を選ぶのか―<デフレ自殺>への処方箋

世代別の死亡要因として挙げられる資料に、毎年20~40代の人の死因の第1位は自殺となっている。もっと言うと、自殺は高齢者にも波及しており、毎年3万人もの自殺者が出ている要因になっている。 本書は高齢者の自殺ではなく、最初に取り上げた働き盛りの世代がなぜ自殺を選ぶのか、その要因を迫っている。 第一章「国全体がうつ病にかかった?」 自殺に走る要因の一つとして「うつ病」が挙げられる。その「うつ病」が自殺 […]

雇用大崩壊

もはや終身雇用は完全に崩壊したと言っても過言ではない。そのことから本書のタイトルにある「雇用大崩壊」が起こっているともいえるのだが、それだけではない。非正規雇用が増えてきており、サラリーマンになれず、不安定な人生を歩んでいく人々が増えてきているという。その状況はなぜできたのか、そしてこれから雇用はどうなっていくのか、本書は2009年に出版されたのだが、そもそも雇用崩壊の起源を追い、そして現状を鑑み […]

貧困化するホワイトカラー

ホワイトカラーとは簡単に言うと、サービス業に従事している方々すべてのことを表す。しかしそのホワイトカラーは年々激務にさらされ、中には過労死・過労自殺に追い込まれる方もいるのだという。政府はもちろんのこと、企業によってはそれにまつわる対策を行い、解決に向けて動き出してはいるものの、なかなか解決には結びついていない。しかも金銭面でもなかなか恵まれず、いわゆる「ワーキングプア」と呼ばれるような貧困化に結 […]

いつでもクビ切り社会―「エイジフリー」の罠

会社に勤務されている方が見たらゾッとしてしまうようなタイトルであるが、現実的には起こり得るものである。日本では労働基準法により、解雇に関してはまとまった理由や期間を設けないといけないような話なのだが、海外だと、翌日には席が無くなってしまい、いつの間にか解雇されているというようなこともある。 ほかにも本書では「エイジフリー」という、いわゆる年齢制限を取っ払った現象も会社などの労働社会で起こりうるとい […]

ひと相手の仕事はなぜ疲れるのか―感情労働の時代

対人関係の仕事をするのはサービス産業の宿命であるのだが、その仕事は「感情」でもって仕事をする職業がほとんどである。しかしその感情を酷使するあまり、うつ病を始めとした「心の病」も発生している現状もある。 その現状を考えてみると、なぜそういった感情労働で精神的な疲労を負ってしまうのか、その関係性について、感情労働そのものの定義とともに取り上げている。 第一章「「感情労働」という心を売る仕事」 そもそも […]

仕事と家族 – 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか

日本の出生率は下げ止まりになってはいるものの、高度経済成長期から見たら本書のタイトルにあるような事態になっている。とはいえ日本では世界第3位の経済大国と呼ばれているにもかかわらず、「働きづらい」「生みづらい」というような状態を生んでしまっているのだろうか、本書ではそのことについて取り上げている。 第1章「日本は今どこにいるか?」 日本の立ち位置であるが、本章では「労働環境」「就労スタイル」「出生率 […]

ブラック企業2―「虐待型管理」の真相

以前「ブラック企業~日本を食いつぶす妖怪」にてケースとともに取り上げてきたのだが、本書はその続編と呼ばれる一冊であり、「ブラック企業」と呼ばれる企業には、ある企業戦略にあったのだといい、意図的に社員を虐げているのだという。 本書はそう言った経営戦略とともに、労働相談の現場を通じて浮き彫りにしている。 第1章「わかっていても、入ってしまう」 ブラック企業の求人傾向については前作でも取り上げられていた […]