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哲学

漱石のこころ――その哲学と文学

日本を代表する文豪は数多くおり、夏目漱石もその一人である。夏目漱石が残した作品は数多くあり、国語の教科書に載るようなものも少なくない。名作と呼ばれる小説を残している漱石はどのような哲学があり、思想を作品として残してきたのか、夏目漱石が残した諸々の作品を見ながら考察を行っている。 第一章「『坊っちゃん』の諷刺」 文学作品の中には社会諷刺になるようなことも少なくなかった。「坊っちゃん」の中にもそういっ […]

ぼくはスピーチをするために来たのではありません

私自身講演やスピーチをしたことがないのだが、スピーチに対して恐怖を覚えるような「スピーチ恐怖症」と言うのがあるという。もっとも自分自身も人と話をする事が苦手だったこともあるのだが、スピーチや講演に対しては「食わず嫌い」と呼ばれるようなことなのかも知れない。 本書の話に移る。著者自身も自ら「スピーチ恐怖症」である一方で、確固たる信念を持ちながら少なげながら講演をした記録である。その講演の中では文学や […]

プラトンとの哲学――対話篇をよむ

ソクラテスの弟子であり、アリストテレスの師匠であったプラトン。彼の哲学は「イデア」を中心とした哲学を提唱しただけでなく、師であるソクラテスの哲学を後世に語り継ぐといった役割も担っていた。そのプラトンの哲学は対話を通じてどのような哲学なのかを明かしているのが本書である。 第1章「生の逆転―『ゴルギアス』」 「ゴルギアス」はプラトン初期の「対話篇」であり、弁論術のあり方や現実政治の惨状を取り上げている […]

三途の川の七不思議

人は死ぬと三途の川を経由して死の世界に旅立つと言われている。もっとも三途の川は宗教的な観点で見られることが多く、古くは中国大陸にてつくられたお経から始まっている。もっとも三途の川というと「死」を連想づけられるのだが、著者はその三途の川について医学的な観点でメスを入れた。 第1章「「三途の川」とお花畑の不思議」 お花畑というと頭が理想ばかりで浮き足立ち、なおかつ現実を見ない人のことを表しているのだが […]

ブルデュー 闘う知識人

ピエール・ブルデューは近代から現代にかけ、フランスの社会学や哲学を醸成した学者の一人であり、日本にも3度来日している。そのブルデューは2002年に没しているのだが、あれから15年の節目を迎える。資本主義にまつわる批評と議論について社会学的な観点から中心的人物となったのだが、そもそもブルデューの生涯はどうだったのか、その人生を思想の変化について取り上げている。 第一章「人間ブルデュー」 フランスの小 […]

人類哲学序説

人類はどのような存在なのかそれをいかにして考察を行うことが「哲学」なのだが、その「哲学」は森羅万象、さらには時間など多岐にわたる。その中でも人のあり方を中心にしているのが「人類哲学」である。その人類哲学のイロハを紹介している。 第一章「なぜいま、人類哲学か」 人類とは何か、そして人間として生きるべき要素とは一体何か、西田幾多郎や鈴木大拙といった日本人哲学者の紹介しながら取り上げている。 第二章「デ […]

もしニーチェが短歌を詠んだら

ニーチェといえば西洋の哲学史の中で最も有名な哲学者の一人であるのだが、そのニーチェは様々な思想や名言を生み出し、なおかつそれが後世の哲学者にも影響を与えた。もっとも昨今ではニーチェの明言が自己啓発書として様々なビジネスパーソンにも影響を与ええるようになった。そのニーチェがもしも短歌を詠んだならどうなるのか、ニーチェの思想とともに取り上げている。 第一章「世の中、及びよいこと、悪いことについて」 世 […]

流転の細胞

「万物は流転する」という言葉を思わず思い出してしまう。最もその言葉を出したのも古代ギリシャ時代の哲学者の一人であるヘラクレイトスである。もっともその「流転」は哲学のみならず、仏教の中にある「輪廻転生」にも通ずるものがあり、哲学はおろか、宗教にも根付いていると言っても過言ではない。 本書はその「流転」を医療ミステリーの観点から紐解いた一冊である。本書の表紙にもある通り「赤ちゃん」がカギとなる。そのカ […]

忘れられた哲学者 – 土田杏村と文化への問い

日本の哲学者と言っても様々いるのだが、有名どころだと「哲学」の日本語の生みの親である西周や西田幾多郎、政治哲学ではあるものの丸山眞男がいる。しかし本書で取り上げられる土田杏村(つちだきょうそん)はどのような哲学者なのか、そしてどのようなものを遺したのか、そのことを取り上げている。 第一章「1920年代の思想と文化概念」 元々土田杏村に関する文献はそれほど残されていなかった。そのことから「忘れられた […]

脳に刻まれたモラルの起源――人はなぜ善を求めるのか

モラルは簡単に言うと「倫理」、人間としての行動・考え方における「善」そのものを指している。その指している「善」のあり方はどこに来ているのかというと行動や思考を司る「脳」のあるとも言える。しかしその「脳」がどのようにモラルをつくり上げ、刻んでいくのか、本書はそのことについて取り上げている。 1.「善悪という主観の脳科学」 善悪の分別は元々哲学や倫理学といった学問で行われるべき学問だが、本書はあくまで […]