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戦争

わたしの心のレンズ 現場の記憶を紡ぐ

今となっては「写真」は色々な所・もので撮ることができる。専用のカメラはもちろんのこと、スマートフォンなどでも行える。しかもその写真は個人で楽しむばかりで無く、InstagramなどのSNSサイトで、友人や不特定多数の人びとと共有することができる。 写真はそういった表現に使われるのだが、他にも様々な出来事を表す、あるいは現場における悲しさ、怒りなどもまた写真として表れることもある。本書は写真家として […]

戦争花嫁 ミチ――国境を越えた女の物語り

昨今もロシアとウクライナの戦争が起こっており、戦争とまではいかずとも世界各地で紛争などの争いは絶えない。また歴史の授業の中でも学んだ方も多くいるが、日本でも大東亜戦争、日清・日露戦争など数多くの戦争を経験してきた。 その中で本書で取り上げるのは「戦争花嫁」である。調べてみると、 戦時中に兵士と駐在先の住民の間で行われた結婚に言及する際に使われる言葉で、通常、兵士と結婚した相手のことを指す。主に第一 […]

阿修羅草紙

本書の表紙を見るからに「阿修羅」の雰囲気を見せている。その表情、さらにはタイトルにあるように、忍びにいるとある少女が、奪われた巻物を取り戻すために戦いに投じていくという物語である。 戦国時代のイメージを持ってしまうのだが、細川勝元や山名宗全がいる時代であるため、室町時代の中期にあたり、ちょうど応仁の乱における戦いにあたる。しかし本書は応仁の乱自体を舞台としておらず、その裏で忍びたちとの死闘を描いて […]

降伏の時 元釜石捕虜収容所長から孫への遺言

大東亜戦争が終戦し、今年の8月15日で77年を迎える。戦争を体験している方々が亡くなっていき、戦争を知るきっかけも資料などでしかわからなくなりつつもある。もちろん戦前・戦後に関しての史料は次々と出てきており、あの戦争は何だったのかは今も問われ続けている。 本書はかつて岩手県釜石市にあった「連合軍捕虜収容所」の所長として生き、終戦を迎え、戦犯として巣鴨プリズンにも収監し、釈放後は新聞記者として活躍し […]

戦略思想史入門 ――孫子からリデルハートまで

「戦略」と言うと、巷の本屋にて並んでいる者として経営や事業にまつわる戦略の本が多くある。そもそも「戦略」は実際に武器を持って戦争に関しての作戦や理論について取り上げられている。もっともビジネスも、他者や業界との「競争」という名の闘いであることが多く、それに関連付けて、本書にて紹介する孫子の兵法やマキャベリの理論を引用されることが多くある。 では「戦略」そのものはどのように変わっていったのか、本書で […]

悲劇の世界遺産 ダークツーリズムから見た世界

先日、新潟の「佐渡島(さど)の金山」を世界遺産登録について話題となった。特に過去の歴史的な遺産について登録になるかどうかの論議もあり、私の住んでいる鎌倉市も世界遺産登録の推薦があったのだが、残念ながら「不登録」となった経緯もあった。 また世界遺産の中には原爆ドームやアウシュビッツなどネガティブな面での遺産として登録された事例もあり、負の側面を忘れないために旅行を通して見聞きすることを「ダークツーリ […]

征服少女 AXIS girls

表紙だけをパッと見ると制服を着た少女たちが地球を征服するというイメージがある(ダジャレはさておき)。 しかし本書はSFの世界で、とある悪魔が地球を侵攻し、征服した。しかし数万年の時を経て、征服された人々とが地球を取り戻す、いわゆる「再征服」するために動き出すというものである。その征服についてメインとして動くのが本書の表紙に出ている8人の少女たちである。しかしそう考えるとなぜ表紙が「制服」を来ている […]

焼餃子

本書の第二部としてある餃子戦争は少し形を変えて今も続いている。それは宇都宮・浜松の戦争である。しかしその戦争はさらに宮崎も加わろうとしている。今は浜松が有利であるが、宇都宮も天下を奪い返さんと攻めており、一方で宮崎も虎視眈々と奪取せんと躍起になっている。 ただしこれは現在ある焼餃子戦争であるが、本書は大きく異なり、今や国民的グルメとなっている「焼餃子」はどのようにして生まれたのか、本書はスケール大 […]

フェイクニュース時代を生き抜く データ・リテラシー

ここ最近のメディアでは誰でもが発信し、誰でもがコメントできる、ある意味メディアの双方向化が行われていると言っても過言ではない。そのような風潮の中で、いわゆる「フェイクニュース」と呼ばれるものがよく叫ばれている。とはいえあくまで本や既存メディアなどで大きく叫ばれているだけで、実際にフェイクニュースの概念自体は瓦版があった江戸時代のころからずっと存在している(内容は幽霊や妖怪など荒唐無稽の話だが)。 […]

ローマ史再考―なぜ「首都」コンスタンティノープルが生まれたのか

ローマの歴史は非常に長く、なおかつ議論も絶えない。古代ローマから遡ると紀元前753年の「王政ローマ」の建国から始まり、ローマ帝国が生まれ「パクス・ロマーナ」が起こり、やがて戦乱が続いて、帝国が東西に分裂し、オスマン帝国の攻撃で1453年に滅亡するまでとなるため、単純計算すると2206年となる。長く壮大な歴史はヨーロッパ大陸はもちろんのこと、アメリカにも影響を与えるなど、歴史的な観点でも重要な要素と […]