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政治

日本の未来

2015年の1年間の間「週刊新潮」における「日本ルネッサンス」というコラムにて連載されたものを書籍化したのだが、元々書籍となったのが2016年、そして今年文庫化された。 そのため本書にて取り上げる評論は2015年の国内外の政治や国家においてのことを表している。特にアメリカの場合は大統領が代わったことにより、潮流が大きく変化している。では日本はどうかというと首相は代わっていないのだが細かい所で変化を […]

二十一世紀の若者論―あいまいな不安を生きる

若者論は今も昔もあるのだが、悲しいことに古代から「俗流若者論」なるものがある。簡単に言うと「近頃の若者は…」というような話は古代(厳密にはソクラテスの時代)からずっと言ったり、言われたりし続けているような状況にある。 若者論というと水掛け論のような印象を持つのだが、実際には若者の文化と考え方には時代の変遷がある。その変遷を追っているのが「若者論」であり、本書はそのうち21世紀の若者はどのような変遷 […]

日本とドイツ ふたつの「戦後」

日本とドイツは共通点がいくつかあるのだが、その中でも本書で取り上げているのが「第二次世界大戦」の「敗者」であることに挙げられる。敗者同士の国であるのだが、戦後からの国としての姿勢は大きな変化を挙げてきたと言っても良いほど過言ではなかった。その異なる2国の戦後の在り方についてドイツを中心に取り上げているのが本書である。 第一章「イスラム過激派の脅威とドイツ」 2014年あたりに盛んに報道されたのがI […]

大国の掟 「歴史×地理」で解きほぐす

今、世界は大きく変化をしている。昨年1月にはドナルド・トランプがアメリカ大統領に就任し、さらにイギリスのEU離脱、そしてロシアのユーラシア進出を行うなどが起こっている。もっともその変動が起こっているのは大国であるのだが、その大国にも「掟」があると著者は分析を行っている。その「掟」とは何なのか、それぞれの国のことと起きたの2つについて考察を行っている。 第一章「英米を動かす掟─「トランプ現象」と「英 […]

21世紀 地政学入門

皆様は「地政学」といってもピンとこないかもしれない。そもそも「地政学」とは、 「政治現象と地理的条件との関係を研究する学問」(「広辞苑 第七版」より) とある。政治と地理というと縁遠いかもしれないのだが、「領土問題」を考えると合点がいくかもしれない。現在の日本では「竹島」「尖閣諸島」「北方領土」などの領土問題があり、それにまつわる国際間の政治的な駆け引きが行われている。他にも日本における地理から経 […]

軍人が政治家になってはいけない本当の理由

今となっては文民統制になって久しいが、かつては軍人も政治に参加していたことがある。もちろん現在も元軍人が政治家として活躍している人もいる。しかし、本書の著者は軍人が、政治家になってはいけないと主張している。それは一体なぜなのか。本書ではその理由を取り上げている。 第1章「自衛隊の東日本大震災対処への賛辞の裏側で起きていた事実」 2011年3月11日東北地方を中心に甚大な被害を受けた。その災害から復 […]

忖度社会ニッポン

昨年の流行語大賞の一つ「忖度」がある。辞書で調べてみると、 「他人の心中をおしはかること。推察。」(「広辞苑 第七版」より) とある。昨年流行語大賞に選ばれた理由として森友・加計学園問題にて安倍晋三首相の意向を汲むという観点で選ばれたのかも知れない。大賞に選ばれ始めてからは「忖度」という言葉が使われ、媚びへつらいの言葉としても使われるようになった。またこの忖度が選ばれる前にも「KY」という言葉が流 […]

日米同盟のリアリズム

1960年にワシントンで「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」が結ばれ、俗に言う「日米同盟」が誕生した。それから58年の歳月が流れたのだが、強固なものになったり、崩れかかったりすることが、アメリカ大統領、あるいは日本首相の関係によって変わってきた。もちろん同盟の中には安全保障にまつわることがあり、日本に米軍基地があることも起因している。その日米同盟について好意的な意見もあれば、 […]

世界文化遺産の思想

ユネスコにて登録されている「世界遺産」は「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」の3つに分類される。その中でも「文化遺産」は歴史的なことについて取り上げる「有形」の遺産を表している(他にも「無形文化遺産」があるのだが、本書はあくまで世界遺産なので有形のものを取り上げる)。そもそも世界文化遺産はいつからでき、どのような定義を持っているのか、そのことを取り上げている。 Ⅰ.「世界遺産条約の成立と「世界遺産 […]

挑発的ニッポン革命論 煽動の時代を生き抜け

なんともセンセーショナルなタイトルであるのだが、アメリカが現時点で「煽動」と呼ばれる時代に来たという。その煽動が世界に伝播して時代をつくっているのかも知れない。そのような時代の中であたかも「挑発」しているかのように日本に対して煽動の時代をどう生き抜けば良いのかを提言しているのが本書である。 第1章「トランプ旋風と煽動政治――9.11からフェイクニュースへ」 ドナルド・トランプが大統領に就任する以前 […]