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集英社新書

福島が沈黙した日 原発事故と甲状腺被ばく

東日本大震災から10年、同時に福島第一原子力発電所の原発事故から10年を迎えた。今もなお放射線被害が残っており、なおかつ今も福島県の一部地域では「帰宅困難地域」に指定され、今も自宅に帰れない方々もいる。 さらに言うと、この原発事故の原因究明は続いている中で、新型コロナウイルスなど、様々なことが起こったことから希薄化している。その現状を憂い、またメディアでも取り上げず、なおかつ政治的にも消されてしま […]

水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと

昨今ではインフラそのものが民営化・自由化の風潮がある。海外でも同じような風潮であり、先立って行われており、日本はそれに追随する様相である。しかし特に「民営化」についてはデメリットがあり、民営化を行った国の中には「再公営化」にした所も少なくないのだという。なぜ再公営化が進んでいるのか、そして民営化を進めようとしている日本ではどのような状況になるのか、そのことについて取り上げているのが本書である。 第 […]

定年不調

これまでは仕事人間のところから定年になってくると、心身共に不調をきたす方々もいるのだという。特にその傾向は男性に多く、なおかつ「更年期障害」の症状を訴える人も少なくないという。なぜ定年後に不調を来すのか、本書ではそのメカニズムと予防法を取り上げている。 第一章「定年不調の実態は男性更年期障害―その原因と症状」 仕事に限らず、様々な事を熱中しすぎてしまい、事をなして終わるとなると、ある種の抜け殻の如 […]

世界が変わる「視点」の見つけ方

「視点」は誰にでもある。ただ視点の在り方は人それぞれであり、人と違う「視点」に触れると、違和感を覚える人もいれば、新発見と感じる人もいる。もちろん私自身も本を通じて様々な「視点」を見つけるのだが、両方を思ってしまうケースは多々ある。 本書はその「視点」を見つけるために、デザインの立場から、つかむためのヒントを伝授している。 第一章「「デザイン」を広義に解き放つ」 よく街中で見かけるデザインはキレイ […]

人生にとって挫折とは何か

「挫折」と言うと私自身も経験したことがあるのだが、大きな失敗としてあげてしまい、「何でやってしまったのだろうか」「何でやらなかったのだろうか」という後悔を持ってしまう。その後悔ばかりではなく、今後は何をしたら良いのかという人生における「糧」となる側面もあり、自分自身を成長する際の養分にもなり得る。本書はアナウンサーから作家に至るまで数々の活躍をしてきた著者であるが、実際は挫折の連続だったと赤裸々に […]

公文書問題 日本の「闇」の核心

以前、「日報隠蔽 南スーダンで自衛隊は何を見たのか」という本を書評したが、この本は南スーダンのPKO活動を行った日報を隠蔽した問題のことである。この件が引き金となり、当時の防衛大臣だった稲田朋美が辞任したことは有名な話である。この件に限らず、加計学園や森友問題、さらにはここ最近ある「桜を見る会問題」もまたある。それら全てで共通している点では「公文書」であるのだが、そもそも公文書は 「国または地方公 […]

人工知能時代を<善く生きる>技術

ソクラテスの意志のなかに「単に生きるのではなく、善く生きる」と言う言葉がある。それは自らの哲学(フィロソフィア)を持つだけでなく、青少年を堕落させた罪を着せられた裁判でも自身の信念を貫き通したことでも有名である。 その「善く生きる」ことを考える事は、正解のない「問い」を投げかけられているようである。しかし時代と共に解も考え方も変わってくる。とりわけ今のように人工知能(AI)が隆盛してくる時代となる […]

京大的アホがなぜ必要か カオスな世界の生存戦略

「アホ(阿呆)」という言葉の捉え方は地域によって異なる。関東では侮蔑的に捉えられるのだが、関西では言葉尻などによって異なり、言い方などによっては肯定的に使われることさえもあるという(もちろん時と場合によって関東と同じく侮蔑的に捉えられることもある)。 ちなみに本書で言うところの「アホ」はいい意味の「変態」を表しており、京大が生き残るための改革として「アホ」を生み出すことが必要であることを提言してい […]

羽生結弦は捧げていく

ソチ・平昌と2つのオリンピックで金メダルを獲得し、2018年には史上最年少で国民栄誉賞を受賞した人物としてよく知られている。しかし2018~19年シーズンは怪我の影響もあり、振るわなかったものの、現在の男子フィギュアスケート界の絶対王者として来期は捲土重来の活躍に期待したい。 本書はその羽生結弦に対し、どのような活躍を期待しているのかを綴った一冊であると同時に、今のフィギュアスケート選手たちはどの […]

タンゴと日本人

「タンゴ」はポルトガルやスペインなどの「イベリア半島」にて発祥した舞曲のリズムであるのだが、日本では主に「社交ダンス」にて取り上げられることが多い。演奏形態も異なるとは言え、多岐にわたる進化を遂げて、日本にやってきて、定着していったのだが、そもそもタンゴの起源から、日本へ伝来した経緯、さらには日本においてタンゴを発展させた人物について取り上げているのが本書である。 第1章「タンゴの起源と日本への到 […]