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前夜

山奥や僻地と行った所の場合は古い慣習が残っている所が多くある。その「慣習」自体が、外から見れば、ある種非現実的、あるいはファンタジーといった要素が絡んでおり、本書は、慣習をもとにした「ファンタジー」がある。 ちなみに本書は「ミステリー」でありながら「ファンタジー」の要素が色濃くある。山奥の集落にある別荘が舞台となっているが、そこにはある「吸血鬼」の伝説があるという。 殺人事件が起こるのだが、吸血鬼 […]

オブジェクタム

「オブジェクト(object)」は簡単に言うと「物体」や「目的」など様々な意味で捉えられる。プログラミングを行っている方々であれば耳が痛いほど聞く言葉なのかもしれない。 では本書のタイトルと表題作であるのだが、造語であることは分かるのだがなぜ「タム」と表現したのかが謎であった。その謎は思い出に残る品々や場所を辿っていって、記憶の断片を辿って事件の謎を解き明かす、ある種のミステリー作品とも言えるのだ […]

ショートショート・BAR

私自身書評で小説を取り上げることがあるのだが、実際に10年以上経っても小説を評することは苦手である。書評家の多くは小説を主軸としている人がほとんどであり、小説以外を得意としている人はごく限られているのかもしれない。 それはさておき、小説は苦手である一方で小説を読むのはそれ程苦ではない。もっと言うと本書のようなショートショートはむしろ好きの部類に入るのかもしれない。 その要因とは何かというと短編集だ […]

枕元の本棚

私の部屋には言うまでもなく本棚がある。何百冊あるかと言うと数えていないのでわからないのだが、枕元に本棚があるといろいろな本を読みながら寝てしまうこととなる。それほど本好きとも言えるのだが、著者もまた本好きとも言える。もっともジャンルは異なるのだが、それぞれの章にてどのような傾向の本かも併せて取り上げている。 第一章「絵本と児童書」 絵本は子どもの読み物と言われがちだが、最近では大人の絵本も出てきて […]

高橋敏夫書評集 「いま」と「ここ」が現出する

高橋敏夫氏は文芸のみならず、演劇やサブカルチャーに至るまで評論を行っている。現在は早稲田大学で教鞭をとっているがメディアを通じて幅広い分野の批評を行っていることでも有名である。本書は現代文学を始め、サブカルチャーや小説に至るまでの書評を集めた一冊である。 Ⅰ.「現代文学・現代思想」 まずは現代文学や思想に関するところであるが、本書の半分を占めている。さらに言うとこの章を年代別の書評と、その中の気づ […]

だから、新書を読みなさい

株式会社オトバンク 上田渉様より献本御礼。 私が書評を始めたのは2007年4月である。前身の「蔵前トラック」の時からである。最初は小説や単行本などを取り上げていたが、いつしか新書ばかり取り上げるようになった。深い理由はないのだが、購入するにも荷物かかさばるばかりではなく、購入するにも高価なためである。その点新書であれば差はあるものの大体700円で収まりながらもありとあらゆる分野を網羅しているため、 […]