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ロボット

君の心を読ませて

よく近未来の作品の中にはAIやロボットが出てくる。本書もロボットではあるのだが、「人の心が読めるロボット」と特殊な感じがある。人の心が読めるだけで、ロボットであるが故に、感情がない。それだけ本書の帯と、本書の表紙にあるロボットの帯を見ると何かサイコパスのようでいてならない。 ある天才が開発した美少女AIロボットと、そのロボットに信奉する男女6人がシェアハウスで暮らすのだが、突如ロボットが暴走。サイ […]

眼球達磨式

本書の著者は本作でデビューし、第58回文藝賞受賞を果たしたが、同年10月に事故で逝去した。そのためデビュー作であると同時に唯一世に出た作品となった。また本書の上梓自体も昨年11月を予定していたのが今年の3月に延期となるなど、違う方向で話題となった。 さて本書の物語はある種SFの要素も入っているような感じである。とある移動式カメラがコントロールから外れて自走することから物語が始まる。狭いアパートの所 […]

僕はロボットごしの君に恋をする

舞台は「近未来」といえるのかもしれない。そのような舞台になると、ロボットの技術はどうなっていくのだろうと思ったのだが、そのロボット開発と狂気が入り交じっているようであった。しかしながら狂気といいながらも、戦争を起こす、あるいは暴走を起こすといったグロテスクな展開になるのが多くある。本書もその例外に漏れずテロや暴走といった要素もある。 その一方で「思う人を守る」といった要素もあり、口悪く言うと「ベタ […]

全能兵器AiCO

本書の表紙を見るにあたり、「近未来」をイメージしてしまう。舞台は国際航空の現場の中で新たな兵器を誕生させるための実験が行われた。しかしその実験の中で突如航空機・偵察機が一緒に墜落するという事件が起こる。もっとも故意による「事故」なのかと思ったが、実はそこには「事件」となるようなトリックがあった。 そのことから「近未来ミステリー」とも呼ばれる一冊であるが、国際間で起こる「インテリジェンス」と呼ばれる […]

人と芸術とアンドロイド― 私はなぜロボットを作るのか

技術革新の波は止まるところを知らず、アンドロイドやAI(人工知能)も日々進化している。アンドロイドの分野でもホンダのASIMO(アシモ)の誕生をきっかけに様々なロボットが開発されるようになった。先の被害日本大震災における福島第一原発事故の処理でもロボットが活躍したのは記憶に新しい。 そのロボットがどうして作られていったのか、そしてロボットはどのように進化していくのか、本書はヒト型ロボットの研究の最 […]

生きるってなんやろか?

「生きてるってなーんだろう」「生きてるってなーに?」 このフレーズを知っている方であればおそらく20代後半から30代と言える。これは「笑う犬」シリーズに出てくる「テリー&ドリー」のコントである。 そのコントはさておき、「生きる」こととはいったい何なのか、そのことについて哲学的な観点、あるいは科学的な観点から考察を行っているのだが、アプローチはそれぞれ異なっている。 その異なった2つの学問が […]

不可能は、可能になる

もしもあなたが「一生、車椅子」という宣告を受けたらどう反応するのか。私だと目の前が真っ暗になる。散歩も車椅子でなければ行けないし、バリアフリーが進んでいるとはいえ、電車や車などの移動でも一苦労がある。そしてなんといっても、形は違えど職場に復帰できるかどうかわからない。 本書の著者は14歳の時に脊髄にウィルスが入り、「一生、車椅子」の宣告を受けた。絶望に打ちひしがれていたが、そこからロボット研究への […]