TAG

中学生

檸檬先生

本書にて題材となっている「共感覚(シナスタジア)」は、かねてから10万人に1人と言われているが、ここ最近の研究では「共感覚」のあり方が本書で取り上げる「色」はもちろんのこと、「擬人化」や「ニオイ」など多岐にわたっており、諸説あるが20数人に1人いるとまで言われている。 それはさておき、その共感覚を持つ小学生が、同じ共感覚を持つ中学生と出会うという物語である。本書の舞台は「共感覚」そのものがかなりレ […]

みなさんの爆弾

人には誰しも、何らかの「爆弾」を持っているという。物理的に爆弾を持ってしまうと銃刀法違反にあたり逮捕されるため持っていないのだが、例えば怒りの導火線となる「逆鱗」もまた爆弾の一つである。もっと言うと、過去にあった出来事で生まれた「傷」をえぐる、あるいは塩を塗るようなこともまた「爆弾」として扱われる。 本書はその「爆弾」を持ちながらも、不器用に生きていく女性たちを描いた短編集である。方や中学生、作家 […]

偽りのラストパス

バスケ部の主人公の家に不良が居候し始めたときから物語が始まる。青春を謳歌している主人公と、狼藉を行う不良。その2人の関係にも変化が訪れ、不良が遺体で発見されたという、最悪の展開に発展してしまう。 その最悪な展開となったきっかけはいったいどこにあるのか、本書ではその謎を追っている。ミステリー作品に分類しており、なぜ殺されたのか、そしてその殺しまでのトリックとはどこにあるのか、そしてその動機は何なのか […]

15歳,まだ道の途中

15歳はまさに思春期の真っ只中にある。心的にも不安や悩み、葛藤が入り乱れるような時期でもある。その繊細な時期だからでこそ、思春期としての旅路についてどう示せば分からない人も多いかもしれない。本書はその道標の一つとも言える。 エピソード1「クラス、始動」 中学3年生、義務教育としては最後の学年と言える。学校によってはクラス替えがあり(ちなみに私の学校は3年の時クラス替えはなかった)、新しい人との関わ […]

居場所がほしい――不登校生だったボクの今

今も一昔前も「不登校」が教育上の問題としてあげられ続けている。それが象徴としてあってか、毎年いくつかニュースやコラムとしてあげられ、なおかつ不登校にまつわる本が色々とある。特に本に至っては教育学者による考察もあれば、かつて不登校児であった方々の証言やあらましと言ったものもある。 本書はその中でも後者にあたる。不登校になったきっかけ、さらにそのこともあっての、心とつながり、そして今に至るまでのことを […]

SNSカウンセリング入門―LINEによるいじめ・自殺予防相談の実際

学校における悩みはつきものである。その悩みに対してどのようにして解決していくか、自分自身で解決する例もあれば、相手に相談する例もある。その「相手」は家族に限らずとも、何も関係のない「第三者」に相談をする事がある。その「第三者」が悩みの相談窓口であり、対面や電話で相談するようなこともある。さらに言うと最近ではLINEをはじめとしたSNSでもって相談を行うこともあるという。その相談はカウンセリングにあ […]

14歳のバベル

旧約聖書の「創世記」に「バベルの塔」なるものがある。それは、 「1.ノアの大洪水後、人々が築き始めた天に達するような高塔。神はこれを人間の自己神格化の傲慢として憎み、人々の言葉を混乱させ、その工事を中止させたという。  2.転じて、実現の可能性のない架空的な計画。」(「広辞苑 第七版」より) とある。本書はもちろん小説なので1.の意味に限りなく近いのだが、そのバベルについて14歳の男の子が見た夢が […]

満月の娘たち

多感な中学生の時代には、どのようなものを見たり、考えたりしているのか、生きること、命、さらには人間関係に至るまで様々な悩みを持つようになる。もっとも思春期真っ只中の中学生だけあり、様々なことを感じるようになる。 また人によっては「反抗期」を迎え、親に対する反抗心も出てくる。もっとも本書に出てくる中学生もまた「反抗」と言う言葉がよく似合う。 本書はさらに親もまた娘に対する不満を募らせる。その不満とは […]

自閉症のぼくが「ありがとう」を言えるまで

自閉症で悩む人は日本人に限らず、どの国の人にもいる。一時期自閉症が日本でも社会問題として挙げられたのだが、今もなお存在するのだが、対策として心のケアなどがあるという。 本書の著者も幼い頃から重度の自閉症と診断され、さらには知的障害とまで診断されたが、克服し、高校へと道を歩み始めた方の成長を自ら綴っている。 第1章「十二歳 怒りと悲しみ」 十二歳の頃は怒りに満ち満ちた1年であったという。その怒りの矛 […]

中学生になったら

私が中学生になったのは今から19年前の時である。もっとも中学生になった時のことは全く覚えていないのだが、中学生の頃の自分は色々なことで悩み、動いたとも言える。多感で、なおかつ悩み多い中学生の生活はどのようにしたら良いのか、その手ほどきをしているのが本書である。 1章「中学校の生活」 中学校生活は小学校生活とは異なり、様々な会や部活、行司がある。もっとも授業をいかにして受けたらよいのか、さらには先生 […]