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地方

地方メディアの逆襲

メディアというと全国的に展開しているメディアはもちろんのこと、地域で発信している地方メディアがある。前者がよくメディアとして扱われるのだが、地方メディアも地方独自の視点から発信していることも多くある。 では地方メディアはどのような「視点」でもって調査・発信を行っているのか、そのことについて取り上げているのが本書である。 第1章「秋田魁新報 イージス・アショア計画に迫る」 言うまでも無く秋田を中心に […]

女神のサラダ

本書は野菜、もとい農場を舞台とした短編集である。場所も群馬県昭和村、岡山県備前市、北海道京極町、長崎県諫早市、和歌山県広川町、岩手県葛巻町、香川県小豆島町、石川県小松市と、ほぼ全国を網羅している。 それぞれの場所の名産地であるため、その地で有名な野菜もふんだんに出てくるのだが、それぞれの野菜を育てる方々の葛藤もキチンと描かれている。巷のニュースや本などでは農業は難しいといったことを見聞きするのだが […]

保育園に通えない子どもたち

保育園の「待機児童」について取り上げるメディアは少し前まであったのだが、ここ最近では新型コロナウイルスや東京オリンピックのことが中心となることが多く、あまり取り上げられない実情がある。 もっとも保育園に通えないのであれば幼稚園に通えばいいじゃないかという意見もあるのだが、根本的に「幼稚園」と「保育園」には大きな違いがある。まずは目に見えないところで言うと、「幼稚園」は文部科学省管轄である一方で、「 […]

発酵野郎!―世界一のビールを野生酵母でつくる

本書のタイトルを中身を見ずにふと見ると、どうしても発酵学者で有名な小泉武夫氏を連想してしまう。小泉氏は酒や納豆をはじめ、発酵食品を数多く取り上げた発酵学者であり、まさにリアル発酵野郎と言える人物だからである。 しかし本書はクラフトビールの話である。日本には地域ならではのクラフトビールが存在するのだが、本書はそれとは異なり、酵母をこよなく愛し、クラフトビールの世界を切り拓いた人物の歩みを示している。 […]

地方の論理

少し前までは「首都圏一極集中」が長らく進んでいたのだが、新型コロナウイルスの感染拡大の要因もあってか、一極集中が崩れているような印象がある。人材派遣業の大手であるパソナは東京から淡路島へ本社の主要機能を移動すると言った報道もなされ、芸能プロダクションのアミューズも本社を東京から山梨県の富士河口湖町に移転する発表もあった。 本社機能を地方に移転するといった動きもあれば、就職・転職を機に首都圏から地方 […]

ピエロがいる街

ピエロというと、サーカスに出てきたり、大道芸をやったり、ファーストフード店にいたり、怖い映画にも出たりなど色々とある。 もっとも「ピエロ」はイギリスにて「クラウン」と呼ばれ、ピエロのようにサーカスに出てきてはおどける役回りをする、あるいは大道芸もやるなど余興的な役割も担う。そのクラウンをさらに侮蔑的に表現したもので「ピエロ」が出てきて、今もなお定着している。トリッキーな役割から「ジョーカー」でも扱 […]

ライオン・ブルー

青色というと日本における警察官の服がそれを象徴づけている。青色の濃淡はあれど、ほとんどの部分が青色で支配していると言っても過言ではない。 本書の話に戻す。本書は関西のとある地方都市にて働く警官の話になるのだが、その警官の同僚の失踪から物語が始まる。その失踪の謎を追っていく中で、今度はとある家が放火され、その家主が殺されるといった事件に巻き込まれる。接点がないように見えて、実は接点がある2つの事件。 […]

ふるさとをつくる―アマチュア文化最前線

地域文化は往々にして新しいものが作られたり、逆に廃れたりするようなことがある。もっとも文化の中には「変化」をしながら数十年、数百年といった長い歴史でもって続けてきたものもある。本書はその中でもアマチュアがつくった地域文化を取り上げていくのと同時に、文化についての開拓と維持、繁栄について取り上げている。 第1章「地域文化の開拓者たち」 本章では主に北海道のお祭りや大会などを取り上げているが、中でも最 […]

鳥打ちも夜更けには

世界中を見渡すと「天国」や「楽園」といった言葉を標榜するような場所も存在する。中でも「楽園」と言う文字で有名なところで言うと、「最後の楽園」と呼ばれ、2015年に映画のタイトルにもなったコスタリカが挙げられる。 では日本はどうかというと、「楽園」と言えるところはいくつか存在する、私のイメージからすると沖縄がその一つかもしれない。本書は架空の「楽園」であるのだが、鳥が多い街であり、なおかつ「鳥打ち」 […]

流しの公務員の冒険 ―霞が関から現場への旅―

「流し」とは、 「ギター、アコーディオンなどの楽器を持って酒場などを回り、客のリクエストに応えて客の歌の伴奏をしたり、ときには客のリクエストになど答えて自らの歌を歌う者のことである」(Wikipediaより) とあり、本来は演奏家や歌手のことを言うのだが、本書ではあくまで「公務員業務」として「流し」として現場を渡り歩いている著者のことを表している。決して本書の表紙のようにトイレや洗面所といった「流 […]