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官僚

古代日本の官僚―天皇に仕えた怠惰な面々

「官僚」と言うとかつては槍玉に挙げられる代表格としてあったが、現在は日本の根幹を支える部分、もといブラック企業の代表格というイメージもある。 「官僚」というと明治時代に今のような「議会」などの政府が作られたときから生まれたのかと思いきや、実は古代から天皇に使えていた方々が「官僚」と呼ばれていた。とはいえ官僚の中には貴族などの上級官僚もあれば、その下の下級官僚も存在した。中でも下級官僚は朝廷や天皇に […]

あしたの官僚

ここのところ国の根幹を動かす役割を担う「官僚」は本当の意味で、色々な目で見られる。一部官僚の不祥事による白い目、非正規の惨状を憂う哀れな目、国難に対してなかなかことが進まない怒りの目などがある。 本書はその官僚の世界に飛び込み、日夜国の問題に取り組む姿を映し出している。もちろん国に関して重要なものであるため、毎日終わるのは深夜になり、残業時間も月数百時間になるなど、ブラック企業も顔負けとも言える状 […]

日本とフランス 「官僚国家」の戦後史

常々日本は「官僚国家」ともいわれている。そもそも官僚が生まれたのは山縣有朋が政治の実権を握った時代からそのようになっている。もっともフランスにも形は違えど、日本に似ている官僚国家である。その官僚国家はいかにして形成づけられ、それぞれの国における官僚国家のあり方は何か、第二次世界大戦後の歴史とともに追っている。 第一章「戦後への「負の遺産」」 フランスではナチスドイツの侵攻を受け、なおかつレジスタン […]

肩書き捨てたら地獄だった – 挫折した元官僚が教える「頼れない」時代の働き方

日本人は「肩書き」に弱い。「社長」や「部長」といった肩書を持つとちやほやされるのだが、その企業や肩書きから脱却する、いわゆるリタイアをする、あるいは独立をするとそのちやほやする人たちが去っていき、さみしくなってしまう。もっと言うとそのことによって地獄の人生がスタートする人もいる。 その地獄の人生を歩んだ人の一人として著者がいる。元々著者は経済産業省の官僚を勤め、上り詰めていったが、退職を機に地獄の […]

タックス・イーター――消えていく税金

先日、税における経済の思想史について取り上げた。今回は税にまつわるところで、ちょっと良からぬ話について取り上げた一冊を紹介する。本書はどのようなものなのかというと、「タックス・イーター」と呼ばれる税を食い物にするような人々の実態とその対策についてである。 第1章「タックス・イーターの起源」 日本の三大義務である「納税の義務」において日本人は国・地方などに税金を納める。その税金は国・地方行政の財源と […]

司法官僚―裁判所の権力者たち

「法の番人」と呼ばれる司法機関であるが、そこにも「官僚」の存在がある。どのよう案方々かというと「最高裁判所事務総局」と呼ばれる所であり、最高裁のみならず、地裁・高裁の判事たちを「統制」する立場である。その「事務総局」はどのような存在なのか、そして「司法官僚」の実態とは何か、本書は司法そのものの存在と司法官僚の関係について取り上げている。 第一章「いま、なぜ司法官僚なのか」 立法や行政でも「改革」の […]

白楽天――官と隠のはざまで

中国大陸には様々な哲学者や詩人も多数輩出している。哲学者で言うと有名どころでは孔子や孟子がいる。詩人というと杜甫や李白がいる。 しかし詩人の有名どころではもう一人「白楽天」という詩人がいる。中国大陸で「唐」の時代に活躍した詩人、かつ官僚であり、日本にも影響を与えたとされている。しかしこの「白楽天」は知っている方は、孔子や李白ほどあまり多くない。 本書は白楽天の生涯と思想について「伝記」という形で取 […]

30歳キャリア官僚が最後にどうしても伝えたいこと

メディアやコメンテーター達が中心となって官僚叩きを起こしており、その風潮は止まりそうにない。 しかし当の官僚達はどのような心境で受け止めているのだろうか、どうして働いているのだろうか、本書は「元官僚」として、官僚の仕事とは、政治家と官僚の関係、政権交代、そして自ら官僚を辞めた理由について著者なりの考えと経験を綴っている。 第1章「僕が経済産業省の官僚になるまで」 著者は裕福な家庭で生まれ、育った。 […]

官僚村生活白書

「官僚は「悪」だ」という論者は少なくない。しかし各省庁にて基幹の役割を担う官僚がどのような存在なのかをしらないで批判するのはあまりにも滑稽である。 批判をするにしても、その逆に官僚がどのように働いているのかを知る必要がある。 本書はめくるめく官僚のあれこれについて著者自身の取材をもとに記している。 第一章「霞ヶ関エスタブリッシュメント」 エスタブリッシュメント(establishment)とは、 […]

後藤新平の「官僚政治」

後藤新平の存在、それは東日本大震災を機に再評価され始めているように思えてならない。というのはその80年以上前、「関東大震災」が起こったがそのときに復興の中心人物だったのが後藤新平その人である。それだけではなく、統治する前は「四害」の一つと呼ばれた台湾を劇的な発展にも貢献した。 本書は後藤新平没後80周年を記念して後藤新平の足跡や論文を元に、後藤新平の人生や思想などを読み解きながら今の日本はどうある […]