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朗読

四季彩のサロメまたは背徳の省察

とある高校の朗読部において、後輩から頼まれた女性の話について相談を受けたのだが、その女性は存在するはずのない女性であり、それが引き金となって事件が起こるというミステリー作品である。 女性関係の拗れと言うことはミステリー作品にてよくあるのだが、本書はミステリアスな人間関係であると同時に、実在する女性との関係もあることから官能的なタッチもある。 もっとも「サロメ」というとリヒャルト・シュトラウスによっ […]

人質の朗読会

「生と死」 この言葉は必ずと言ってもいいほど出てくる。そういったことについて教育の場でも語られたり、議論したりすることがあり、いわゆる「デス・エデュケーション」として扱われることがある。 それはさておき、死と直面する人びとが、日常から隔離された中でどのような本の朗読を耳を澄ませて聴くのか、そのことを描いている。生への祈りや死について見つめている用に思えてならない。 日常から離れて自分自身にとって「 […]

朗読のススメ

本書の著者であり、「サザエさん」の波平役で有名な声優・永井一郎氏が昨年の1月に逝去した。その永井氏が「朗読」にまつわる本を上梓された事は自分自身知らなかった。もっともなぜ永井氏は本書を上梓したのか、そのことを疑問に思ってならなかったのだが、著者は声優だけではなく、俳優としても活躍しており、その中で「読む」と言うことを重要視していた。そして本書が出版された当時は「音読」や「朗読」がブームになっている […]