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本性

修羅の家

「女性」のことは男性に聞いてもわからないことがたくさんある。最も考え方や性的な特徴までまるで違う。しかしそのなかで、女性のなかにある「恐怖」の姿がここにあったと言うほかない。 本書の主人公の男性は暴行されている現場をとある女性に目撃され、かくまわれた。そのかくまわれた先は「家族」と称しているのだが、その「家族」そのものの存在自体がおぞましく歪んでいた。 本書の帯には「悪魔」と言った表現で用いられる […]

ギンイロノウタ

ミステリー小説の中で殺人事件が多くあるのだが、これほどまでに残酷な殺人がある作品は見たことがない。しかもその「残酷」さは殺人事件の現場ではなく、むしろその殺人を行った人の「殺意」にまで及んでいる。もっとも殺意が自閉症傾向などの境遇や性格からか、限りなく歪なものになり、そのいびつさがミステリーの要素に深みを加えている。 登場人物、それも殺人犯の性格の歪さが今までのミステリー作品とは一線を画しているこ […]