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温泉

温泉妖精

本書のタイトルを見るに、メルヘンチックな部分もあれば、庶民的な部分も見え隠れするイメージを持ってしまう。しかし本書はメルヘンチックと言うよりも、温泉を舞台にしたドタバタの物語を描いている。 本書の主人公は母や姉にコンプレックスを抱き、美容整形を繰り返す20代の女性と、温泉旅館に対して何かにつけてクレームを放つ中年男性との出会いを描いている。舞台が温泉なので何かにつけて恋愛ものなのかと思ったのだが、 […]

温泉文学論

「温泉」というと「憩いの場」とか、「癒しの場」というような役割を担っている。本書のタイトルである「温泉」を舞台とした文学作品を中心に取り上げているが、温泉と文学というと関連性がないようであるように思えてならない。作家が作品を仕上げるために温泉旅館に缶詰になる事もあり、温泉を舞台にした作品を生み出しやすいといえるのだが、それも温泉文学が寄与したとも考えられる。 第一章「尾崎紅葉『金色夜叉』・・・・・ […]

混浴と日本史

「混浴」というと、人によってはいかがわしいイメージを持たれる人もいるようだが、日本では古くから根付いている文化であり、日本に限らずドイツや北欧・東欧諸国でも同じような文化が存在する。「混浴」と言うと男女が裸の付き合いになる、と言うイメージが持たれるようだが、西欧諸国などで栄えている「スパ」の文化では水着着用が義務づけられているため、混浴と言っても様々である。 しかし本書は日本で根付いた男女が裸にな […]

おひとり温泉の愉しみ

温泉は自分自身に取って癒やしになる。私自身も温泉に行きたい願望があったのだが、仕事の関係もあり、なかなか行く機会に恵まれなかったこともあった。今年は「旅」をテーマにしているため、温泉旅行もやぶさかではない。でも自分自身が「旅」をするとなると、必ずと言ってもいいほど「一人旅」になってしまうのだが。 それはさておき、本書は著者自身が日本各地の温泉を一人で旅した、いわゆる「おひとり温泉」のロマン、そして […]

温泉からの思考―温泉文化と地域の再生のために

世界中は広しと言えど、「温泉文化」を持つ国は少ない。その少ない中に日本があるが、日本ほどその文化が盛んである国はない。もっとも地域活性化のシンボルの一つとして温泉文化がある。 本書は歴史として、原点、未来、復興として「温泉文化」はどうあるべきか、を2人の対談形式にて考察を行っている。 Ⅰ.「温泉的思考をめぐって」 温泉の役割は様々である。地方への観光もあれば、レジャー、あるいは医療などにも役立てら […]