短編集

書評

私はあなたの記憶のなかに

本書は表題作を含めて全部で8編収録されている。元々著者は長編も描くことがあるのだが、元々のホームグラウンドは短編と言えるほど、短編の作品が数多くある。それ故か小説雑誌にも度々取り上げられている。本書で収録されている作品も過去に雑誌にて取り上...
書評

大人になる時

人は誰しも「大人」になる。その「大人」となる定義は肉体的に大人になることもあれば、人によっては精神的に「大人」になるという意味合いもあり、人それぞれとしか言いようがない。 本書はその「大人」になることについてをエピソードを綴った短編集である...
書評

無貌の神

本書は短編集であるが、全てダークな話で統一されている。 その中で、最初に出てくるのが表題作である「無貌の神(むぼうのかみ)」である。そもそも「無貌の神」自体は、 クトゥルフ神話に登場する邪神「ナイアルラトホテップ」の異名ピクシブ百科事典より...
スポンサーリンク
書評

ファイナルガール・サポート・グループ

「ファイナルガール」は元々、 ホラー映画に登場する人物類型である。1960年代後半以降のアメリカで大量に作られたホラー映画が、一様に「純粋な若い女性が男の殺戮者と対決するが最後には生き残る」という構造をもっていることが映画研究の分野で注目さ...
書評

叙述トリック短編集

本書の冒頭に この短編種は『叙述トリック短編集』です。収録されている短編には全てトリックが使われておりますので、騙されぬよう慎重にお読みくださいませ。p.8より と記載されている。しかも冒頭は「読者への挑戦状」と銘打っており、著者と読者との...
書評

雨の日は、一回休み

「おじさんだってつらい」 この言葉がどうしても頭から離れられない一冊である。「男女雇用機会均等法」が施行される前はおじさんたちは頑張れば活躍できる土壌があった。しかし先述の法律が施行され、また社会的な風潮が変わってからは、実力などが伴わなけ...
書評

ぐるり

人の生きる道も季節と同じように、ぐるりと巡る。それは人の出会い・別れもまた同じようなものなのかもしれない。その人との出会い・別れ、さらにはすれ違いなどの交錯がふんだんに盛り込まれている小説集の一冊である。短編集のようにも見えるのだが、短い作...
書評

その意図は見えなくて

物事には「視点」はもちろんのこと、当事者における「意図」が存在する。事により意図が無かったり、視点が少なかったり、逆に多かったりする。 本書は表題作を含めた5つの短編集であるが、その中に収録されている表題作は第42回小説推理新人賞受賞作であ...
書評

夜空に泳ぐチョコレートグラミー

本書は短編集であるが、人間としての生と死、さらには青春にいたるまでのジャンルが網羅されている。子どもの無邪気なエピソードかと思いきや重い話になってしまうこともあれば、いきなり「恋人の死」に直面するようなエピソードに至るまで、本当の意味で「網...
書評

光をえがく人

もしもあなたが気分が沈む、あるいはネガティブな状況に陥ったときに何を行うか。音楽を聴く、本を読む、飲食をするなど方法は沢山あるのだが、中にはアートに触れると言うのもまた心洗われ、ネガティブな気持ちから解放されると言う人もいる。 本書はそのよ...
スポンサーリンク