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若者論

「あいつらは自分たちとは違う」という病~不毛な「世代論」からの脱却

「あなたとは違うんです」 確か数年前に首相になった人が首相を辞任した時に言った言葉である。この言葉は本書で言う「世代論」とは異なるのだが、世代について差別する際に数年前に首相だった人の発言をそのまま言う人も少なくない。世代論というと先の言葉以外にも「近頃の若い者は…」という言葉、いわゆる「俗流若者論」と呼ばれるものも良く聞く。こういった議論について著者は「不毛」と切り捨てている。その理由は元々語ら […]

「嫌消費」世代の研究――経済を揺るがす「欲しがらない」若者たち

高度経済成長、そしてバブル景気と「モノの消費」によって大きな経済成長を続けてきた。「モノの消費」によって経済が動いているが、最近私たちの世代には「消費」を極端にいやがる傾向にあるという。その人たちのことを「嫌消費世代」と呼ばれている。 年収200万円に満たない人が大半を占めている事を考えると、「消費したくない」と言うよりも「消費できない」という考えもあるのかもしれない。しかしそのような状況下でも毎 […]

目覚めよ!借金世代の若者たち

日本では「非正規雇用」や「貧困」など、「働く」ことに関して大きな不安を抱えている。しかしアメリカでも同じような状況、いやそれ以上にひどい状況となっている。アメリカでは大卒でも就職できないのみならず、大学の教育ローン、保険無加入などお金が入らないばかりか、借金にまみれるという有様である。このような世代を「借金世代」と言われている。本書は借金世代の傾向、そして政府や制度を批判しながら、この本を読んでい […]

お前が若者を語るな!

本書は日本に蔓延る「(俗流)若者論」「世代論」を徹底的に批判している。よく言ったというものが多い反面、痛快とも覚えるものが無かったのが残念でならない。著者が最も批判のターゲットにしたのが社会学博士の宮台真司である。次いで多かったのが精神科医の香山リカである。本章はその人たちを中心に批判しながら「若者論」の現状について糾弾している。 第一章「「転向」した若者論者――若者論「で」10年が失われた」 こ […]