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解釈

あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

「法哲学」と言う言葉をあまり聞き慣れない方も多いかもしれない。法哲学とは、 「法に関して、その制定および運用や様ざまな人の法観念・法感覚、また、法現象とよばれる社会現象等に視点をあてて、哲学的に、平たく言えば、既存の諸概念にとらわれることなく考察する学問分野である」(Wikipediaより) とある。法律などの概念や感覚などを哲学的に考察するため法律の範疇に入るのか、それとも哲学の範疇に入るのかは […]

入門 万葉集

昨年の5月1日に、30年以上続いた「平成」の時代が終わり、元号が「令和」に改められた。もう間もなく1年の時を迎える。 そもそも「令和」は、この万葉集から取られており、原文では、 「于時初春『令』月 氣淑風『和』 梅披鏡前之粉 蘭薫珮後之香」(巻五、梅花謌卅二首并序) から来ている。令和の部分を取っていくと、 「時は初春の『令(よ)』い月で、空気は美しく、風が『和』やかで~」 と訳せる。決して命令の […]

ガダマー入門―語りかける伝統とは何か

本書は哲学的考察であるのだが、ドイツの近現代の哲学者である、ハンス=ゲオルク・ガダマーを取り上げている。ガダマーが逝去したのは2002年。18年前のことである。当時の哲学というと、ハイデガーやハーバーマスといった人物が有名で、ガダマーは私自身も本書に出会うまでは知らなかった。本書はガダマーの哲学について入門書として取り上げている。 1.「ガダマーの伝統的解釈学批判は誤っているのか?」 ガダマーの哲 […]

少女のための秘密の聖書

聖書は最近ビジネスでも役立てられることが分かったり、それらをそっくりそのまま実践しようとするような本も書店で見られるようになった。もっとも聖書は世界で最も売れている本であるためなのだが、宗教であるがゆえに最も読まれたり保存されている本である。しかし「聖書」とひとえに言ってもユダヤ教・キリスト教のバイブルである「旧約聖書」とキリスト教のみバイブルとしている「新約聖書」の2種類ある。他にも宗教における […]

一人でも部下がいる人のためのパワハラ入門

あらかじめ断っておくが、本書はパワハラの仕方を伝授している本ではなく、パワハラにならないよう、どのようなふるまいを行ったらよいのかを示している、いわゆる傾向と防止策を取り上げたものである。もしもあなたが先輩や上司になった時に、部下・後輩を持つのだが、その接し方ひとつで相手の気分を害するだけではなく、裁判沙汰にまでなってしまうようなことがある。その裁判沙汰を回避するための法律や事例などを取り上げてい […]

偽恋愛小説家

恋愛小説というと書店に行けばあるのだが、「恋愛小説家」と標榜している方はあまり聞いたことがない。たいがいは「作家」「小説家」と言うような類で名乗っていると言った方が良いのかも知れない。 そこで本書の内容に入っていくのだが、本書は自称「恋愛小説家」が殺人事件を解き明かしていくというミステリー作品である。章ごとに分かれており、それぞれの章に「シンデレラ」「眠り姫」「人魚姫」「美女と野獣」という、誰もが […]

イスラームへの誤解を超えて―世界の平和と融和のために

IS(いわゆる「イスラム国」とも呼ばれている)、およびイスラム過激派団体による事件が今でも後を絶たない。特に先日は日本人男性2人が拘束・殺害されるという痛ましい事件が起こった。この事件を含めたイスラム国の話題のなかで、イスラム教について、過激なことをすることを是としているというようなことを聞くのだが、コーランの解釈により他宗教とは排他的ではない、あるいは殺生を禁じていると言う解釈もあれば、文字通り […]

著作権という魔物

「著作権」は誰のためにあるのだろうか。 法律的な建前上では「著作者」のためにあるのだというが、果たして「著作者」とはいったい誰のことを指しているのだろうか。 それを聞く理由として「著作隣接権」など「著作権」から派生する歪なものまである。本書のタイトルにある「著作権」は止めようのない暴走した「魔物」と化しているようにしか思えなくなる。 本書は著作権の現状と、これからのメディアやコンテンツがどうあるべ […]

私訳 歎異抄

「歎異抄」は鎌倉時代後期に親鸞の弟子である唯円が書かれたものと言われているが、諸説ある(ただし、親鸞の弟子が書いたというのは確かである)。浄土真宗の祖である親鸞の教えを学び、それを忠実に従っていた唯円は恩師である親鸞の死に伴って、多くの異端者が出たことを嘆いた。親鸞が存命の時にも彼の実施を関東・波紋をした事件である「善鸞事件」というのが起こった。「歎異抄」はその事件以降のことについて恩師の親鸞より […]