プロ弁護士の思考術

弁護士と言えば法廷の中での争いや被告、原告人の打ち合わせ等で法律論も兼ねながらの交渉、対話が非常に多い職業である。弁護士と言えば法律の専門家と言われがちとあるがそれだけではなく、法律の勉強よりも顧客との会話が主体なのでコミュニケーション力も嫌でも身に付く。交渉や会話の中でどうやって法廷による勝利に導くのかという思考の術を伝授するのが本書である。

弁護士の思考術というと法を用いてのロジカル・シンキングにより自分に有利になる方法を編み出すのかと思っていたが、それ以上に多角的にとらえることと物を疑うことである。物を疑うことは非常に多角的にとらえられる大きな要素である。特に盲目的に物事をとらえていると思考が止まり、その中で得られたものは形式的な要素でしかない。しかし物事を疑うことにより、多角的に物事を得ることができる。それが本書の根幹であるという。

確かになるほどというような1冊ではあるが、私自身物事は疑心暗鬼ととらえるよりもあえて否定的にとらえその中で真・偽の要素を考え出すということを行っている。本書のような方法は新しい思考の1つになるが、本当に役にたつのかというのはあなたの実践しだいである。万人が万人本書のようなことで成功できるとは限らないことについては釘を刺しておく。