暴走老人!

ここのところ老人に関する事件が後を絶たない。殺人事件に発展するほどの事件から、万引きやいざこざなど枚挙にいとまがない。それだけではなく私事であるがよく中心部で本の買い物をするがよく帰り道で路頭にさまよう、もしくはベンチで寝ている老人をよく見る。それだけではない。自分が気に入らなかったらいたるところで怒鳴り散らす老人も増えている。ではなぜそういった老人が増えたのだろうか。

原因はおそらく長い間仕事に忙殺されてしまい老後として楽しみをなくしてしまったこと、核家族化・地域コミュニティ意識の低下による孤独感、カルチャー・ショックなどによるものではないだろうか。それにより自分に居場所がなくなり自分に対して振り向いてほしいという感情からきているのだろうかと本書を読んでつくづく思ってしまう。

そう考えると今の俗物若者論と似通っているところもある。ということは親族、その息子たちの世代が積極的にかかわれるようになることが大切なのかもしれない。忙殺とされている時代だからでこそ在りし日の日本が持っていた地域コミュニティ意識の復活こそ若者の問題や本書のような問題の解決の糸口が見えるのではないだろうか。