ダメなら、さっさとやめなさい! ~No.1になるための成功法則~

壁にぶち当たる時がある。その中で成長する過程があればどんどん這い上がっていけばいいのだが、壁にぶち当たると言っても、潮時の壁にぶち当たったのであればその壁を破っても衰退という憂き目にあう。当然引き際も大切である。No.1と呼ばれる人はやめ方がうまいと言う。ではNo.1は本当に必要なのかと考えてしまう。あまり好かないのだがSMAPの(作詞・作曲は槇原敬之)「世界に一つだけの花」のようにNo.1にならなくてもいいのではないのかと邪推する人だっている。

「「世界で最高」になろう!」
ナンバーワンになるためには「引き際」が大事になるが、それについて「無限の可能性がある」という幻想にとらわれがちになったり、「あきらめない」ということも時と場合がある。さらにこの章では学校の勉強の過ちを糾弾している。本書では「幅広くいろいろなことを身につけるのが、成功の秘訣(p.26より)」を批判している。当ブログでは幅広い本を書評しているが、これは間違いかと疑い深くなってしまうが、よくよく考えてみたら幅広い本を通して成功しようというのではなく、(知識の)引き出しを増やす、読書を通じて物事の本質を見抜く力を身につけることを目的としているため上記の批判にあたらないのかと考えている。

「進むも引くも見極めが大事!」
運命と引き際というのは非常に難しい、ではこの見極めというのは言いたいどこで見分ければいいのかというのが知りたいが、ここでは「運命の谷」「行き止まり」「絶壁」を紹介している程度である。

「運命の谷に立ち向かえ!」
運命の谷に立ち向かうことも大事である。「経営の神様」と言われたジャック・ウェルチはこのチャンスで「ナンバーワンかナンバーツーになれなければ撤退する(p.42より)」ということはあまりにも有名である。それだけチャンスを見極めてそれを逃さないという意気込みがある。
そうでなければ引きかえすが、人は悪い意味で執着心があるもので、なかなか引きかえさない。本書はそれについて恐れているのではないか、未練があるのではないのかという考えがある。

「運命の谷を見極めろ!」
さてこの「運命の谷」を見極める方法に入る。本書では八つのタイプに分かれている。

・モノづくりの谷
・セールスの谷
・スキルアップの谷
・リスクの谷
・人間関係の谷
・発想の谷
・自我(エゴ)の谷
・流通の谷

それぞれの谷があるが、その谷にぶつかった時がチャンスがある。当然そこで這い上がれることができるのかが勝負どころである。しかしそこで平均点以下であれば今までの努力も水の泡と言える。

「運命の谷を這い上がり、頂点を見極めよ!」
頂点を目指すにはあきらめも肝心である。「小」を捨て「大」を狙うことも厭わないことである。さらにこの「運命の谷」はいよいよ最後のほうに向かう所にあるという。苦しい暗闇から脱出し、光が見えた時がチャンスである。でも人はその光を想像できるのか、もし暗闇ばかりでなかなか抜け出せない陥穽の中であるならばそこから脱出できるのかともおもう。「見切り」が大事と言えようか。

「やめることは恥じゃない!」
「やめる」というのは一見ネガティブなイメージしか持たない人が多い。企業においてある社員が辞めるとなると場合によれば社員生命をかけて引きとめる人もいるだろう。で、やめると言った社員は本当に辞める理由は何なのかである。本書ではダグの話があるが型にはまったときであるという。やめることは恥ではないが中には「やめてはいけない」ことはある。それは前述のようにこの後見込みのある壁がある時である。

「引き際を見極めろ!」
引き際を見極めるには以下の3つを問いかける必要があるという。

・パニックに陥っていないか?
・誰に働きかけようとしているのか?
・目に見える進歩があるのだろうか?

その問いかけを踏まえることと、あらかじめ決めておくことも手段の一つである。私自身も決めているが…、今言ってしまうと会社の人から見放される可能性が高いので時期が来たら言おうと思う。それまでは口を噤もうと考えている。

「突き進むべき方向を見定めよ!」
自分の目指すべき分野はどのようなものかということを見極めることが必要である。
自分の進んでいる世界が、もしかしたら潮時になっているかもしれない。もし自分が進みたかった世界ではない、ちがう世界で、しかもその世界が前述のような潮時であったのならばあなたはどうするべきか。私であればある程度学んだあと違う世界に突き進みたいというのが本音であるが、何年間いたほうがいいのかというのが見極めも大事であろう。

引き際というのは非常に難しいが、難しいだからでこそ究極の戦略が必要であろう。

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