キミがこの本を買ったワケ

一見不思議な本である。
本書は一体何なのかというのを見たくなったが、広告についての本である。とはいえ度購買意識や心当たりの心理学と言ったものも含まれる。

第1章「さて、心あたりありませんか?」

「ダイエット中にもかかわらず自分へのご褒美としてケーキを1個。しかし翌日には2個に増えている」
「ついで買いが多い」
「デパ地下やコンビニへふらっと行き結局何も買わなかった」

ということに心当たりのいる人はいるだろうか。私はダイエットに全く興味がないが、後ろ2つはかなり心当たりがある。本を買うときでもついでに買ったものが一番うまく書けているものがある。書評家の定めなのか。最後のコンビニは間違いなく私もその一人である。ちなみにあの方も。私に絵の近くにはローソンがある、もっと行けばセブンイレブンもある。またさらに行けば24時間営業のスーパーもある。しかし最寄りの駅まではあのスーパーよりも遠いというのがオチ。それは置いといて、書評や資格試験の勉強に煮詰まった時は決まってコンビニによることが多い。そこでパンを買ったりシュークリームを買ったりして食べながら帰る。そのことで思いもつかないネタを閃いたり、本について考えたりすることができる。モノを買うことと歩きながら考えること両方ができるのでコンビニは止められない。こう考えるとこういったコンビニもふらっと立ち寄らせると言った心理を働かせている。

第2章「ずばり、広告って参考にしてますか?」
よくTVのCMや最近ではサイトでの広告媒体を頼りにして買おうという購買意識を持っているのかという所について書かれているが、TVのCMが印象的であるが実際に購買意欲があるのかというとそうではないという。売り上げが広告に直結しないことはないものの、印象の残るCMが売り上げに直結しないのは明白な事実である。本書にも書かれているが長年親しまれてきたCMが突然変わっても売り上げに影響しないというケースもある。ただし、長年愛されてきているCMは効果がある、本書では桃屋が挙げられているが、もう一つ私が挙げるとすればお線香の「毎日香」のCMだろう。長年五代目三遊亭円楽が語り手、もしくは出演してCMを行っていることから「毎日香=三遊亭円楽」という構図ができている。最も詳しい人であれば「笑点=三遊亭円楽」という人もいるだろう。

第3章「ところで、なぜ、これを選んだんでしたっけ?」
衝動買いでついつい買ってしまったもの、衝動で買いたくなってしまうものがある。実際私自身ためらう時もあるが「なぜこれを選んだろう(選ぶのだろう)」と考え込むこともある。たとえどうしても欲しいものでも、だ。口コミで面白い本を進められることもあるが大概は面白くはないが、中には面白いものもある(「速読勉強術」がいい例」)。でも「なんで」を突き詰めれば自分らしい買い物ができるし、この商品が面白いのかもわかるようになる…のかもしれない。

第4章「けっきょく、売るのも買うのもむずかしい。」
つくづく考えてみたらこの題目の通りである。売るのにも「売り文句」や売れるためのキャッチフレーズをつくる、そしてほかの商品との差別化を図るためにも努力が要る。逆に買う方も流行にとらわれてばかりではいくらお金があっても足りない。最後に自分自身に聞いてみる。

「君がこの本を買った本当の理由は?」

読む前も読んだ後でも難しい質問である。でもやっぱり表題に惚れた。これでいいかな?