選ばれ続ける社員の法則77 出世が早い!にはコツがある

浜口直太氏自身50冊目の本である。昨年から景気が急速に減速し、企業も倒産やリストラが相次いでいる。その中でどのようにして選ばれ続けていくかというのが書かれている。当然こういう時代だからでこそ勉強なり、自己啓発なり頼るが、まずはいったんリセットしたうえで本書を読むことをお勧めしている。

第1章「不況だからでこそ「選ばれ続ける人」に」
不況の時代だからでこそ成り上がれるチャンスである。むしろこう言った混沌の時代だからでこそ優秀な人材が上り詰めるチャンスと言える。

「最悪の時こそ最高のチャンスである」

という人もいるのだから。この章では「選ばれ続ける人」はどのような人であるのかという分析の所である。特に企業が求められており、各社員が不足しているのが「主体性」と「課題発見力」が多い。「計画力」や「状況把握力」というのが次いでいる模様だが、これをつけることも大事であり、個人的に力をつけながらも、チームワークとして貢献していくのかというのもまたカギとなる。

第2章「選ばれ続ける法則の原理原則」
「本書の命題は、「選ばれる」だけではなく「選ばれ続ける」ことです(p.34より)」
「選ばれる」ための本であればごまんとある。選ばれるのはたった1度だけの達成だけで終わり。でもその後はどうするの?というようなことにもなる。しかし本書は続けることが肝心である。そのためにはこの章の原理原則を学ぶ必要がある。これを学べばいよいよ3章以降の方法論に入っていく。

第3章「選ばれる社員の心技体<心>」
心・技・体の構成で選ばれ続けるための具体論を伝授する所である。
まずは「心」。ここでは「心構え」をどうするべきかという所である。
嫌な時や会議の時といった具体論から、挨拶の重要性、誠実の大切さ、失敗を恐れない心と言ったところまで網羅されている。本書ではここが多くページを割いている所から著者が「いかに心構えが大切か」というのが窺える。

第4章「選ばれる社員の心技体<技>」
ここでは小手先の技術を伝授している。営業のために「自分をどう売り込むか」から始まり「話し方」、タイムマネジメント、整理術、マナーに至るところが本章で書かれている。

第5章「選ばれる社員の心技体<体>」
体調管理、言動、挑戦心と言ったところを言及している。

第6章「自分を身につけるセルフブランディング」
これまでは具体的なものを紹介したのだが、この章は大きなまとめと言ったところである。今では「ブランディング」という言葉の自己啓発書が乱舞している今であるが、ではブランディングをするためにはどうすればいいのか、企業で生きていくのにブランディングは必要であるのかという疑問の声は少なくない。しかし企業の倒産やリストラが相次ぎ、企業の信用価値が落ちている今だからでこそ企業を利用して、仕事を行っていく上で「個」の力を身につける、こう言った「ブランディング」の形成ができる大きなチャンスになる。それをつかみ取るかどうかというのがあなた次第にかかっている。そして最後ある賢人の言った言葉がある。

「心こそ大切なれ」(P.226より)

第3章が最もページ数が割かれていたが、この理由は上記の名言にあったということか。

あらゆる勉強や仕事における心構えが多かったような気がするが、しかし具体的にどうやっていくかというよりもまず自分が成功しよう、もしくは選ばれ続けていこうというのは誰しもある。しかしそうするためにはこう言った心構えが大事であるという本はあるにはあるが、中小論ばかりで面白くないものが多い。しかし本書は具体論に入っていく前段階としては格好の1冊である。これから社会人になる人でも本書があれば、一歩抜きんでる力が手に入るかもしれない。

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