選ばれる人財! 愛嬌力トレーニング

今日の最初に書評した「人に好かれてうまくいく「愛嬌力」」のトレーニング版の一冊である。本書は元となった「愛嬌力」の中から問題集形式で、解答を「松・竹・梅」のケースに分けて説明しているという1冊である。「愛嬌力」について今すぐ知りたい人、実践的に知りたい人であればここから入ったほうがいいだろう。「愛嬌力」についてもっと深く学びたい人であれば本書のほかに本日最初に書評した一冊を読むとさらに「愛嬌力」の凄さを知ることができる。

第1章「キホンの愛嬌力トレーニング」
褒められたり、叱られたり、おごられたり、ごちそうされたりしたときのケースが紹介されている。
特にセミナーで質問するときや講演会場で座る位置にも「愛嬌力」が試される。普段から愛嬌力を身につけるためにはこの基礎はきっちりと押さえておきたい所である。

第2章「朝から夜まで1日の愛嬌力トレーニング」
こちらも基礎であるが、今度は会社における1日の流れから「愛嬌力」の磨き方にフォーカスしている所である。最初の挨拶、電話応対、帰りの挨拶などがある。新入社員は会社にもよるが現在研修中であるところが多いだろう。配属されてこれからいよいよ本格的に仕事という時こそ、本章の力を身につければ一味も二味も違った社会人になれるだろう。

第3章「人間関係を築く愛嬌力」
最初に紹介した愛嬌力の第2章に「愛嬌力は人間関係の潤滑油になる」と書かれていた。人間関係を潤滑油にするためにもこの章は押さえておきたい所。本章では著者のホームグラウンドの一つである「ほめ言葉」もあれば、名刺交換からのアプローチ、講演に対する姿勢という所まで突っ込んで書かれている。

第4章「ご機嫌な職場の愛嬌力」
「愛嬌力は人間関係の潤滑油」であれば「職場の潤滑油」とも言えるのがこの愛嬌力。雑用や打ち合わせ、叱り方や非礼の詫び方についてである。

第5章「取引先・お客様への愛嬌力」
取引先やお客様の所へ営業に行くということはあまりないのだが、仕事柄客先で働くということもしばしばある。毎日のように取引先にいることなので身につけると相手にとっても好印象を持たれ、次の商談や営業が有意義になる。
相槌やメモの取り方、そしてプレゼンテーション術について伝授する所である。

第6章「宴席・イベントの愛嬌力」
宴席やイベントというのは会社内外問わずして行われる。私も社内・社外の場において宴席やパーティーと言った者には参加するのでここは押さえておきたい所。
特に「飲み会における気配り」は強くお勧めする。
宴席では大皿料理が多く、自分たちで料理を取り、そして大皿を消化していくのが理想であるが、会話などでそうはいかないのが現実である。そう言った会場は店にとって離れているとはいえど、やはりここは料理と会話を両立さるように、気の利いたことを行う。会話により相手を喜ばせ、気遣いによって相手のみならず店員にも喜ばせる。真の意味で「win-win」を築かせるのがこの「愛嬌力」なのかもしれないと思ったところである。

第7章「メール・はがきの愛嬌力」
メール一つでも「愛嬌力」があるかどうかというので違ってくるという。特に「CC」についてが印象的であった。確かにその他大勢という印象が強い「CC」や「BCC」のメール。返信をすると相手にとってもうれしいという。CCやBCCはと言ったものはたくさん送られてくるがそのたびに返信をすることによって相手への礼儀にもなり、何より印象づけられるという。

本書は前書「人に好かれてうまくいく「愛嬌力」」をより実践的にするために「Q&「松」「竹」「梅」A方式」にてケースごとに紹介している。新書サイズなので荷物になることもないので持ち運びも楽である。愛嬌力を鍛えるためには鞄と共に本書を携帯し、時間の合間に復習・実践することで力は磨かれていく。