ベルマークのひみつ

よくモノを買う時に見られる「ベルマーク」。この「ベルマーク」は一体何のためにあるのかというのは考えたことがあるだろうか。

私はピアノや跳び箱と言ったものと交換できるということは知っていたが、ではどのような方法で集め、どのようにして交換するのかという所までは分からない。そもそも「ベルマーク」というのは何のためにあるのか分からないという人もいることだろう。本書はあの「ベルマーク」の秘密を解き明かしつつ、ベルマークを集めるメリットについても解明している。

PART1「ベルマークSHOP」
ベルマーク(運動)はそもそも「学校などの教育現場の充実のために」つくられた運動で朝日新聞社が主催している。当前ベルマークを集めて交換されるものは学校グッズや車いすなどの福祉に関係するグッズもある。特に後者はこれから少子高齢化により需要が高まるだろうとされている。

PART2「ベルマークHISTORY」
ではそもそもベルマーク運動はいつごろからでき始めたのか。50年以上前に遡る。当時は戦後間もない時期で、これから高度経済成長という目覚ましい成長をする前のころであった。まだ日本が貧しかった頃の僻(へき)地の教育現場は非常に貧しく、満足な教育を受けさせることができなかった。その現状に全辟連(全国僻地教育研究連盟)が立ち上がり、朝日新聞に陳情を行ったことが始まりだった。それに朝日新聞社が共感し、1960年に教育設備助成会が設立、ベルマーク運動が始まった。それからもうすでに48年。来年の10月で50周年を迎えることになる。

PART3「ベルマークMUSEUM」
ベルマークの協賛企業は2008年現在59社存在する。もっぱら食品や文房具といった企業が大勢を占めているが、最近では保険業界も参入してきており、これからの動向が注目される。

PART4「ベルマークTOPICS」
ベルマークにまつわる豆知識がちりばめられている。ここでは紹介されていないが、個人による寄贈も行うことが可能である。朝日新聞の会員制サイト「アスパラクラブ」で会員になれば寄贈することが可能である。IT化が進むにつれ、ベルマーク運動も変容しつつあるという表れであろう。

PART5「ベルマークDATA」
ベルマークを集めているところは数多く存在するが、特に集めている所では年間50万点以上も集めているという。学校用品のみならず福祉のためというものもあるが、いやはやベルマーク運動というのは侮れない。

ベルマーク運動は現在でも活発に行われていることがわかる。それだけではなく個人単位でも気軽に参加できるのでこれからは大々的に行われるよりもむしろ個人や企業が関心を持つことというのが課題なのかもしれない。