働く理由 99の名言に学ぶシゴト論。

今年の新入社員は会社に入り始めてもう3カ月たつがもうそろそろ慣れてき始めたのだろう。
来年新入社員になる学生は不況による就職難の中、就職先を必死に見つけようとしているだろう。

私も社会人2年目として様々な困難に直面しているところである。

社会人として少し過ぎたのだが、「人はなぜ働くのか」という疑問は今も抱いており、社会人として引退する、もしくは亡くなるまで考え続ける「永遠の課題」の一つと言える。

本書は日本・世界の第一線で活躍をしている、もしくは活躍をした人たちが「働く理由」「仕事をする理由」について纏めたものである。

1.「「好き」を仕事にする」
2.「「好き」と「相性」」
3.「「やりたいこと」って何だ?」
4.「20代はいろいろ試してみる」
5.「偶然を創りだす」
6.「「やりたくないこと」を考える」
7.「会社を辞めたい」
8.「急がば、回れ」
9.「夢をかなえる」
10.「才能って何?」
11.「日本人の生き方」
12.「何のために働くのか?」
13.「人生の標準モデルが消えた」
14.「21世紀の仕事論」

仕事、そして会社に勤めるという考えというと、高度経済成長の時にはよい学校に入り、大企業に入社し、そこでエスカレーター式に偉くなっていく。そのために一生懸命仕事をすることの喜びがあった。働けば働いた分だけお金が手元に残り、そこで豊かな生活を手に入れることができた。そういった時代は「働く意味」について考える人は今ほど多くなかったのかもしれない。

バブル景気となり、崩壊し、「失われた10年」となり企業は大幅なリストラを敢行し失業者が増大した。そこから脱しても厳しい就職戦線は変わらず、かつ企業に依存しない人が増えた。
そういった時代において「働く意味」について考えなくてはいけない時期に来たのかもしれない。

会社に依存しなくなったことによって、労働観や雇用について「ピンチ」と言う人もいるのかもしれないが、私としてむしろ何も考えずに働き続けたことによる澱が積りに積ってようやくそれを掃除する「チャンス」が来たと考えている。

本書は99個にもなる珠玉の言葉が自分の「労働観」をいかにして変えるか、もしくは「仕事観」について考える糧になることができるのだろうか、まだ分からない。
本書は仕事について、社会人として「迷い」が生じてきたとき、仕事について疑問に思ったときに傍にあるとい一冊である。