三つ星レストランには、なぜ女性シェフがいないのか

本書の著者である左門様より献本御礼。
ミシュランガイドの日本語版が2007年に初めて発売されてから、今年で早くも3回目である。今年は何やら大阪・京都バージョンも発売されるのだが、はたしてどのように格付けされているのか、ミシュランガイドを観たことがない私にとってはどうでもいい話であるが。

本書のタイトルは非常に気になる。ミシュランガイドで三ツ星の乗る店と言えば名店中の名店と言われている(ピンキリはあるものの)。その中で女性シェフが果たしていないのかというときになるところである。

本書は上記のことも含めた、男と女の身体の秘密を現役小児科医である著者が医学的見地から紐解いている。本書の帯紙に「デキるビジネスマンの知的エロトークに必携!」とあるが、それはご愛嬌というべきだろうか。

第一章「男と女はなぜ正常位を好むのか――男性を魅了する女体の謎」
男と女は正常位を好むという。正常位というとスタンダードであり、あまりよくわからない人でもできるような体位であるが、なぜと言われると何かあるのではないのかと勘繰ってしまう。
セックスをするときにする運動として男性としても得意な運動ができ(本書では「回内運動」)、女性も男性の運動に順応できるようになっているのだという(本書では「回外運動」)。
他にも女性の身体について男性が(動物的に)最も反応する所についても書かれている。

第二章「三ツ星レストランには、なぜ女性シェフがいないのが――男女の「五感」はこんなに違う」
五感はもう言わずもがなであるが「視覚」「聴覚」「味覚」「嗅覚」「触覚」であるが、男性と女性で感受性が違ってくると言うが、本章ではそこについて書かれている。おまけと言って何なのだが、第六感も男性と女性で違ってくる。むしろ女性の方が強いじゃないかと考える(男性の浮気を見つけるのに最適)。
本書のタイトルにある「なぜ」はどうやら「味覚」にあるという。思わず「嗅覚」というのを想像したのだが、そうではなかったようだ。
それだけではなく、「視覚」「聴覚」など様々な角度から男性と女性の違いについて解き明かしている。

第三章「睾丸はなぜ左右どちらかが下がっているのか――男女の生殖器に潜む謎を解明する」
次は男性の身体の秘密についてである。特に男性器のことについてが中心であり、睾丸や男性気にまつわる病気のあれこれが多かった。

第四章「セックスの好きな女性はなぜ子宮がんになりやすいのか――病気から考えられる男女の体の違い」
性行為における病気はいろいろあるが、「淋病」や「梅毒」といったものは昔から存在しており、薬などから来る「HIV」は世界的にも多く、寄付などにより根絶に向けて動いている。
本書では膣けいれんや子宮がんの謎を中心に男女の性行為による病気について書かれている。

本書のタイトルは「三ツ星レストラン〜」であるが男女の違いというよりも、生理学、「セックス進化論」としての男女の違いを余すところなく書かれた一冊と言える。