10秒で心が癒される言葉

株式会社イー・プランニング 須賀様より献本御礼。
言葉は様々な力が込められていると言ってもいい。ある時にはどん底にあった人生を救い、ある時は自ら座右の銘として自らの考えの軸にしたり、ある時は自分を高揚させることができたり、反面、自分を貶め、傷つけさせる言葉もある。

名言は、かっこいい響きというのもあるのだが、集めておいて、いざというときに読み返してみると、自らもその気にさせてしまう。気がついてみたら困難はいつの間にか越えてしまっていたということは何度かあった。名言は賛否両論があるとはいえ、人それぞれになくてはならない言葉というのはあるのかもしれない。

本書は名言集であるが、不安や悩み、あるいは困難に立ち向かい、自分の心が折れそうになった時に読む一冊として位置付けられている。

第1章「生きることへの不安がなくなる言葉」
人生の長さは人それぞれであるが、数十年ある人生の中で「人生について悩む」「生きることへの不安を覚える」ということは少なくない。最近では誰でも助けてくれるというわけではなく、自分の身は自分で守るというご時世になってしまい、助け舟が出にくくなったと言ってもいいのかもしれない。
では「生きることへの不安」はどこから来るのか、何からきているのかというのを突き止めればいいのだが、あまりにもあり過ぎてなかなか絞れないのが実情であろう。しかし、それを一つ一つ解き明かしていく言葉たちが本章に書かれている。

第2章「恋人や家族、大切な人との絆を強くする言葉」
人は生きるも死ぬも1人であるが誰かの支えなくしていきられないと言うのも実状である。その中には本章のタイトルにある恋人や家族、また友人も挙げられる。ではその人たちとより深める為にはどのような言葉がよいのか、ということを本章では挙げている。最近では離婚やDVによる家庭崩壊も増えているとまでは言わないが、後を絶たない。夫婦愛は悩ましい課題として挙げられているがそれを深めるためにはどうすればいいか、家族や恋愛の視点から名言が挙げられている。

第3章「仕事の悩みに効く言葉」
仕事について仕事そのものの内容、もしくは働くということについての悩みは絶えない。また仕事は次章にもある様に「人間関係」も絡んでいるがここでは「仕事」そのものについての名言が書かれている。
「働くということ」「仕事の失敗」「努力」「目標」というものが込められており、仕事に限らず、学業、さらにはスポーツに至るまで様々な場面で効用があると私は思う。

第4章「人間関係が良くなる言葉」
人間関係を円滑にするとはいっても、人それぞれ性格も、人格も、価値観も違う。そういった中でどのようにして円滑にしていけばいいのかという方法論というよりも、前半では「リーダー論」の傾向が強かった。後半になってくると「権力」や「友情」といったものが出てくる。

第5章「コンプレックスを解消する言葉」
人は誰しも一つか二つは「コンプレックス」というものを持っている。しかしそれは誰にも言えないもの、あるいはいったところでもバカにされたりすると考え、進んでさらけ出そうと考える人は少ない。しかしこのコンプレックスや弱みをさらけ出すことによってでる強さは尋常ではない。「バカ」であることをさらけ出す、弱点をすべてさらけ出す、それも一つの「強さ」である。「弱点」は直すというよりもさらけ出して、そのうえで長所を伸ばすということも大切なのではないかと思った。

私はよく名言を集める。それは自分の道に迷いがあった時、壁にぶつかった時、生きる喜びを見いだせなくなった時に読み返し、その中で自分を見出すこともでき、生きる糧にもなる。

たった一言だけれども、その一言の力は甚大である。名言はそのような力が込められている。