「どこでもオフィス」仕事術―効率・集中・アイデアを生む「ノマドワーキング」実践法

ダイヤモンド社 市川様より献本御礼。
仕事の「効率化」「生産性の向上」など叫ばれている中、1日中オフィスにいることなく、外で仕事をするスタイルが増えている。とりわけ外回りをしている人であればなおさらである。
ちなみに「ノマド」は「遊牧民」を意味しており、家畜とともに時間・空間的に移動しながら生きる人たちを言う。ビジネスマンが仕事をする場所を1箇所と限らず、様々なところを仕事場としている。

本書の著者は仕事の9割は喫茶店など社外で行うという。そういった著者が実践している「ノマドワーキング」のススメを表している。

CHAPTER.01「会社員でも実践できる「ノマドワーキング」」
私の本職はSEであるが、仕事、及び会社柄、一日中会社の中で働かなくてはならない。仕事上、情報を取り扱っている立場、さらにセキュリティの観点からである。しかし、趣味の書評、そして勉強であれば場所は固定しないのでその観点から本書を見てみようと思う。
最近では勉強のみならず、書評を行うにも喫茶店で行うことが多くなった。家でやるのも良いが、喫茶店に行った方が集中しやすいと言うことを悟ったかもしれない。書評をするときはポメラを持って喫茶店に行ったり、電車の中に乗ったりするのだが、見られることもあるのでフィルターはつけておこう。

CHAPTER.02「ノマドワーキングの「基本ツール」」
ノマドワーキングのための「基本ツール」を紹介している。
簡単に挙げると「ノートパソコン」「スマートフォン」「ノート」である。
「ノートパソコン」は色々あるが、中でもビジネス書で取り上げられている「レッツノート」がある。「レッツノート」にまつわるビジネス書もあるほどである。私もノートパソコンは持っているがこれは自宅用である。次に「スマートフォン」であるが、有名な者では「iPhone」、最近ではdocomoで出た「Xperia」もある。ちなみに私はスマートフォン「もどき」だったらある(形は一応スマートフォンに見えるだけだが(笑))。だが気に入っているのでスマートフォンを持つつもりは無い。
次に「ノート」。こちらは「ノート術」でも取り扱われることが多い「モレスキン」が代表的であるが、私だと、あまりこだわらない。仕事でも3・4種類のノートを使い分けている。
ほかにも様々なツールが紹介されているが、中でも目を引いたのが「レゴブロック」。スマートフォンのスタンドとして使われるが、形態を変えることができることを考えると、組み立てるおもしろさも、使いやすさもあるので一石二鳥といえる。

CHAPTER.03「「オフィス環境」の選び方」
次は「場所」。パソコンやスマートフォンといった電子機器を持って仕事をするわけであるが、その中で必要なものがある。LANと電源である。LANは現在どこでも使える無線LANもあるので、それほど困らないようだが、それ以上に死活問題になるのが「電源」である。電源がなければ仕事を続けることが非常に難しくなる。電源についてのことについてはCHAPTER.05で詳しく書くことにする。

CHAPTER.04「「デジタル管理」で情報は活用できる」
次は仕事で作った情報の「管理」であるが、これは最近話題となっている「クラウド」を用いて保存をすることについて紹介している。さらに紙媒体もすべて画像化し、クラウドに保存をすると移動時間中にスマートフォンを使ってその資料を閲覧したりすることができるという。

CHAPTER.05「仕事とオフィスの「マッチング」」
仕事の場合に適したオフィス、本章では喫茶店や仕事スポットを一つ一つ紹介している。私がよく使うのはドトールとエクセルシオールである。理由はかなり単純で空席があるかどうかで決めている。無線LANや電源が完備されているところであっても、空席が無かった場合、それだけで時間を無駄にしてしまう。そのため、時間帯によって空席のあるところを確保し、時間に分けてそこで仕事をすると言う方法をとっている。
電源が完備されているところというと、有名どころでは「ルノアール」や「マクドナルド」が挙げられる。「ルノアール」はほとんどの店舗が、「マクドナルド」も一部の店舗で電源が使えるという。私にとって願ったり叶ったりの環境であるが、一度「ルノアール」でコーヒーを飲みながら仕事をしようとして満席だったという過去がある。「マクドナルド」だと、電源は使ったことがないのだが、仕事をするとしてはおしゃべりが聞こえて集中しにくかった。
ルノアールやマクドナルドのみならず、様々なスポットを持つことが大事だなとつくづく思った章であった。

CHAPTER.06「働き方を進化させる「クラウド仕事術」」
ここではクラウドを使い倒すと言うところであるが、主にGmail、Googleカレンダー、Googleドキュメントなどが挙げられている。Googleはそういった側面で非常に強いように感じる。

「オフィスを出て外で仕事をしよう」と言っても、いざやろうとするとなかなかうまくいかないことが多い。本書はいつでもどこでも働けるためのツールやサイトが紹介されているので、好奇心で実践しやすい。まずは穴場を見つけることから始めてみようかな。