ジェネレーションブラザーズ

(株)オトバンク 上田様より献本御礼。
私は前身のブログ「蔵前トラック」、そして当ブログを合わせて3年2ヶ月書評を行ってきたが、まさか漫画を書評するのは夢にも思わなかった。もともと漫画もよく読んでいるが…。
それはさておき、本書はバブル世代、氷河期世代、そしてゆとり世代の3兄弟を描いている。

バブル世代というと、ちょうど就職戦線は圧倒的な「売り手市場」と言われており、説明会だけで即内定、人によっては10社以上の内定をもらったという。物欲も多く、物的なブランド志向も強い世代と言われている。氷河期世代は「自分らしく生きる」というのもあるが、「失われた10年」の煽りを最も被った世代と言える。今で言う「貧困」「ロストジェネレーション」という言葉がつきまとわれる世代である。最後に「ゆとり世代」である。「失われた10年」が過ぎ、「戦後最長の好景気」半ばあたりに就職をした世代である。ちょうど私の世代と言える。好景気も続くはずだったが、一昨年の「リーマン・ショック」により急速に景気は悪化、「内定取り消し」が相次ぎ、その被害を被った世代と言える。バブル世代の就職率と氷河期世代の就職率の間と言えばわかりやすいが、様々な要素が入っているため一概に言えない。
それらの3世代が同じ兄弟の中で社会、恋愛、就活、仕事と渡り歩くドタバタコメディである。おもしろおかしく描かれているが、なんと言っても「痛快」と言う一言に尽きる。