ながれ星

本書は1981年に発売された同名の単行本を復刻したものである。本書の著者も2005年に逝去されたのだが、彼女の作風が人気を呼び復刻をしたものと言われている。

復刻された本書は「佐々木丸美コレクション」として過去に上梓された本を18巻にまとめたものの1つであり、本書は12巻である。

その本書は無人島が舞台で、3組のカップルと不思議な少女の共同生活を舞台にした物語である。
本書はファンタジー小説の範疇に入ると紹介の際にいわれていたのだが、どうも呼んでいくうちに「ファンタジー」という感覚がしなかった。最近読まれるライトノベルのファンタジー小説のことを連想してしまうのだが、この本が初版されたのは1981年のことを考えると、「時代のずれ」があるのかもしれない。

3組6人のカップルがそれぞれ学びながら生き抜く強さをはぐくませながらも、謎多き一人の少女と紡ぐ不思議な物語は、感覚を不思議にさせるばかりでなく、「生きる!」「死ぬもんか!」という感情を、静かに表しているように本書を読んで思えた。