サブプライムから世界恐慌へ 新自由主義の終焉とこれからの世界

サブプライムローンの焦げ付き問題が発生したのは2007年夏頃、世界恐慌こと「リーマン・ショック」が起こったのは2008年秋だった。その頃からか経済は急速に衰退し、資本主義のあり方も問われだした。本書はそれの要因について様々な考察を行った一冊である。

結論からいうと「社会主義」が誕生するだろうといっているが、日本は元々「民主主義」は標榜しているものの、「社会主義」のような国家形態だった。当ブログで何度も紹介しているがソ連の最後の最高指導者となったゴルバチョフは「日本は最も成功した社会主義国家」といわれたことは有名である。

現に政権交代は起こっているが消費指数や物価高は過去10年以上、多少の値上がりはあったもののそれほど変わっていない。かつて東京は世界で最も物価が高いといわれていたのだが、今ではパリやニューヨークなどに追い抜かれており、先進国の首都と比べると、「比較的安価」にものが買えるようになっていた話もある。

さらにいうと本書では経済を取り扱っているが、日本の政治でも検察やマスコミのある種の「独裁」によって、歪曲しているような印象を受ける。まるで「社会主義」というよりも、マスコミなどが作り出す「空気」が支配している国になっているように思えてならない。