1985年に男女雇用機会均等法が作られ女性の社会進出が始まってもう26年の歳月が流れようとしている。ヨーロッパに後れを取られているとはいえ、女性の社会進出は著しくあり、女性の上司や女社長といったことも珍しくなくなってきた。「バリキャリ」という言葉も出ているほどである。
そのことも一因としてあげられるが、晩婚化や少子化も起こっている。40代、つまり「アラフォー世代」での結婚や出産も増加している中、女性たちは何を求めているのだろうか。本書は「アラフォー」や「負け犬」と呼ばれた女性たちの現状とこれからについて迫っている。
第1章「均等法はできたけど」
本書が出た頃には既に、「アラフォー」という言葉が出てきており、流行語大賞にもなった。2008年春に放送されたドラマ「Around40〜注文の多いオンナたち〜」で誕生した言葉であり、「アラサー(Around30)」はもう少し前の2006年頃に誕生したと言われているが、広がりを見せたのは「アラフォー」が誕生した時と同じである。それが派生して「アラフィフ」などの言葉も誕生した。
晩婚化が進むにつれ「結婚適齢期」もだんだん後ろになっていき、さらには「クリスマスケーキ」の適齢期もどうやら39歳までと言われている。
第2章「やっぱり仕事が好き!」
結婚するよりもやりたいことをやりたい、仕事をしたいという女性も結構多い。「お局様」と呼ばれている世代でも結婚に対しての興味もなく仕事に向かいたいのだという。
結婚するよりも「自分」を出していきたい、「自分」を探したいというところから結婚よりも「仕事」に没頭をする、もしくはやりたいことを見つけている。
第3章「アラフォー結婚戦線異変あり!」
それでも結婚に対する願望を持つ「アラフォー」は多い。男性に恵まれないのか、と嘆きさえするのだが、そこで現れたのが「婚活」である。婚活で理想の夫と結婚をするという志はあったものの、難民のような状態になってしまったという人も少なくない。
結婚と言えば、他にも自分よりも一回り近く年下の男性と結婚する「年の差婚」というのも増えている。しかし離婚するのも早く、大概は「結婚観」「仕事観」など、「考え方」の相違によるものが多い。
第4章「アラフォー出産激増中!」
40代で出産をする女性も多い。ある程度精神的に余裕ができている年齢だからでこそ産めるというのだが、体力的にはどうなのか、と言うのが本章を読んでふと思ってしまった所である。
第5章「アラフォーマダムの憂鬱と野望」
アラフォー世代の多くは専業主婦であるが、「どちらかというと」専業主婦が多いという表現が合っている。最初にも書いたとおりシングルでも仕事に集中している「アラフォー世代」も多いと言うことを忘れてはならない。
本章では主婦であっても、バリキャリであっても、アラフォー世代の一つの共通点を挙げている。それは「自分」を証明することにある。
第6章「いつまで、現役?」
男性でも「働き盛り」である一方で後継者を決め、自らのノウハウを教える様になる頃である。女性もその例外ではない。「一生働き続ける」と言っても「体力の限界」というのが生じるも。現に健康や女性ホルモンに関してのことを本章では述べている。
「アラフォー世代の憂鬱」を明るいながら、悲哀をみせつつ描いている。「女は40になってからが勝負」そういった言葉が、現在の状況に似合うのかもしれない。
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