解剖男

世の中には、様々な「男」がいる。
「電車男」「電波男」「青春男」…と枚挙に暇がない。
そしてここに新たな「男」が生まれた。

その名も、「解剖男」

生物の進化をこの眼で見ようと、様々な動物の遺体を解剖に命を燃やす男を映した一冊である…とはいえ物語ではなく、解剖を通じてどのように進化していったのかを追った一冊である。

なぜ最初にこんな事を書いたのか・・・見てわかるとおりタイトルが「○○男」なのでてっきり「電車男」に次ぐ新たなキャラクターが誕生したのかと思ったからである。

「解剖」というと内蔵や血が付き物であるため、グロテスクなものを想像し、それらが苦手な人にとってはかなり億劫なように思えるのだが、本書は白黒であるだけではなく、内蔵が出るようなグロテスクなものはそれほど多くない。

むしろ骸骨の標本も多いため、内蔵や血を見るのが苦手な人にも解剖の楽しさを味わうことができる一冊である。「解剖」をもっと知りたい人はもちろん、「解剖」に抵抗感のある人にもお勧めの一冊である。