ビックピクチャーズ 飯島様より献本御礼。
「言葉」の力は偉大である。明快な論理も理解まで持って行くことができるものの、一瞬で考えが変わるまでには至ることは少ない。しかしたった一つの名言や格言は、理屈は必要なくても理解することもあれば、その人の人生観などが一瞬で変わることができる。まさに「言葉」の威力を存分に引き出した珠玉のものである。
本書は時代の最先端を行く方々、それも人間としての「幸福」を増大させた6人の名言と生き方を紹介している。
chapter1「ショーン・スティーブンソン」
ショーン・スティーブンソンは身長90cmで、かつ車イスに乗ったモチベーターである。しかし彼は「大統領になりたい」という大きな夢を持ち続けた。その夢を目的に変え、様々な行動や名言を残した。その言葉が数多くの著名人にも影響を与えた。
ショーン・スティーブンソンの紡ぎ出す名言の多くは「夢」や「人とのつながり」に関することが多い。
chapter2「トニー・ジェイ」
「ザッポス」という言葉を聞いたことはあるだろうか。私は「ザッポスの奇跡」や「ザッポス伝説」という本を知るまで、聞いたことがなかった。
「ザッポス」とはオンライン靴小売業であるが、わずか8年で売り上げを1000倍にした功績を残している。それだけではなく、利益よりも幸福をもたらすことで「奇跡」や「伝説」を生み出しているのだという。
そのCEOは商品とは何か、サービスとは何か、についての珠玉の言葉を本章にて紹介している。
chapter3「ビル・ハリス」
世界的な名著である「ザ・シークレット」の出演者でもあり、世界的なセラピストであるビル・ハリスである。
セラピストとしてではなく、「時代の波」を第一から第三まで定義し、これから人間性が重要視される「第四の波」が到来するという予見をしている。
本章で収録された名言の中には人間性、と言うよりも「心の満足」を中心とした言葉が多い。
chapter4「エブン・ペーガン」
オフィスも従業員も持たず、たった一人でオンラインビジネスを展開し、日本円にして年収25億円まで稼いだ人物である。
彼のビジネスモデルとビジネス観はビジネスマンに影響を与えた。本章ではその珠玉の言葉を収録している。
chapter5「F.W.デクラーク」
冷戦終結前までは「アパルトヘイト」により、公然と人種差別が横行していた。それが廃止に尽力し、南アフリカ大統領に就いたF.W.デクラーク。差別に蔓延した時代からの「変化」を起こした人物だからでこそ、「変化」の大切さを指摘した名言が多い。
chapter6「ダライ・ラマ法王14世」
チベット仏教の最高指導者であるダライ・ラマ14世猊下である。猊下は仏教からの心の豊かさ、さらに人間としてどうあるべきかの言葉を数多く残しているが、本章ではその中でも「心」を中心とした選りすぐりの言葉を紹介している。
「名言集」とは一口に言っても様々なものがあるのだが、本書は「心」や「行動」を起こしたことによって、語れる言葉がある。そしてそれが読者である私たちの心や行動に影響を与える。本書は影響と行動のトリガーとなる一冊といえる。
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