著者の原様より献本御礼。
著者の原氏とは勉強会などで何度もお会いしており、税理士のみならず、起業に関しての著作もされている方である。
その原氏は税理士である一方で7人家族の主婦も勤め、主婦をするだけでも時間は僅かしかとれなかったのだという。本書のタイトルにあるとおり1日3時間しかなかった。
そんな彼女が合格率10%以下と呼ばれる難関資格である「税理士」を合格し、現在も活躍している。本書は1日に僅かしかない状態でいかに試験を合格できたのか、そのエッセンスが詰まった一冊である。
第1章「「何を考えて、どう勉強すれば本番で点をとれるか」を整理する」
資格試験は大学・高校受験とは違って「合格点」、もしくは「合格率」が存在する。そのラインを超えれば全く勉強していなくても、数千時間勉強しても同じである。
そう考えると、時間がない人はさらに尻込みをしてしまいそうであるが、標準時間を基準にして1年や2年という長期戦を鑑みることができれば、それなりに時間になるのだという。
第2章「絶対に集中力が途切れない「勉強環境」のつくり方」
しかしその長期戦となると、よほど高いモチベーションや集中力がないと、継続するのも難しいように思えてならない。その集中力が切れた場合の対処方法について、「時間」「空間」「仲間」など多岐にわたる。
それだけではなく、参考書や専門学校などの投資のあり方についても述べている。
第3章「本当に時間がなかったからこそ編み出せた「超合理的」な勉強法」
本書のもっとも根幹をなす所といえる。著者は主婦業もあったため1日3時間しか勉強時間を捻出することができなかった。
その3時間をいかに使うかを、ノート、予習・復習、勉強の手の付け方など細かい方法が紹介されている。
第4章「本番で確実に稼ぐ「受かる人」の考え方」
ここからは本番の試験に入る。
今まで培ってきたものを生かし、本番に臨むのだが、解く箇所や時間配分、見直しの方法が詰まっている。
第5章「重圧に負けない「メンタル」の鍛え方」
様々な方法で合格まで力をつけていっても、最後の最後で緊張の糸が切れてしまっては何者にもならない。本章では模擬試験など、「本番」に向けてのメンタルを鍛えるか、そして本番直前の心構えについて紹介している。
社会人誰もが欲しがるもの、それは「資格」であるのだという。国家資格を含め「資格」を一括りにしても、実益や趣味だけなどレパートリーは多岐にわたり、難易度も様々である。資格の中でも、本書で紹介された「税理士」などの難関資格になればなるほど、勉強する時間も多くなる。その場合、取るにも「時間がない」「お金がない」などの悩みが付きものである。その中でも「時間がない」は解決が可能である。本書はそれを教えてくれる。
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