月の小屋

「女性・38歳」

人それぞれであることを前置きしておくが、ある人は専業主婦で子だからに恵まれ、ある人はお局様、あるいはバリバリのキャリアウーマンとして仕事の世界にのめり込む。不惑にも近い年齢であり、人生に対する「迷い」も思春期に比べると無くなっている。
最初にも書いたが「人それぞれ」である。本書はそれぞれの「女性・38歳」を描いている。

-ある人は、南アフリカへにあこがれを持つ女性
-ある人は、ダメ男に引っかかり続ける女性
-ある人は、若い後輩女性の相談を受け続ける女性
-ある人は、クリスマスに友人のために料理を振る舞う女性
-ある人は、心を洗うがごとく掃除をする女性

「人それぞれ」ではあるが、38歳だからでこそ感じる、考える悩みはあるのは本書に出てくる5人の「女性・38歳」を映し出している。それ以上の世代でも、それ以下の世代でも、ましてや異性でも感じることができない感覚や心情がここにある、と言える一冊である。