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2012年6月

近所がうるさい!―騒音トラブルの恐怖

「ご近所様」という言葉はもはや「死語」なのだろうか。 「近所迷惑」になるようなことがもはやニュースで取りざたされるほどの「事件」になることも最近では多くなってきている。「近所迷惑」という訳でも無いが、「騒音被害」としては直近でも羽田空港の再拡張により千葉氏への騒音苦情が大幅に増えたというニュースがあった。「ご近所様」と呼ばれる時代の中で様々なことを共有したり許しあった時代があった。たとえそれが「騒 […]

ゴジラ音楽と緊急地震速報 ~あの警報チャイムに込められた福祉工学のメッセージ~

昨年の3月11日より幾度となくTVで「チャラン・チャラン」と緊急地震速報が流れたところも多かった。 普段TVを見ない私にとっては携帯電話からサイレンのような音でやってくる緊急地震速報をその音を聞いただけで怯えてしまうほど聞いたことがある。 本書はその「チャラン・チャラン」となる緊急地震速報のメカニズムとゴジラ音楽の関連性について考察を行っている。なお監修者である東京大学教授の伊福部達氏は叔父にゴジ […]

生きぞこない …… エリートビジネスマンの「どん底」からの脱出記

著者の北嶋氏より献本御礼。 「死にぞこない」という言葉はよく聞く。しかし「生きぞこない」という言葉は初めて聞く。 それはさておき、かつて第一線にたったエリートマンがいつの間にか凋落し、最底辺の淵をさまようことも最近では少なくない。北嶋一郎氏もその一人であるが、まさに「どん底」という人生を這いつくばりながら今日も生きている。そう、歯を食いしばるほど必死な形相で。 破綻や自殺未遂など人生における「絶望 […]

あきらめなかった いつだって

2009年に女優として初めて「国民栄誉賞」を受賞し、現在では日本を代表する女優として、齢90を越えてもなお第一線で活躍している森光子。彼女の人生は必ずといってもいいほど順風満帆とは言えなかった。 「波乱」という言葉よいうよりも、約20年にも及ぶ長い「下積み」の経験が約80年にも及ぶ女優人生の大きな土台としてある。「放浪記」を筆頭に「おもしろい女」「桜月記」などで活躍した女優が自ら半生をつづった一冊 […]

食える数学

かつて学校で習った「数学」、それが会社員として仕事を始めた今でも活きることもあれば、単なる机上の空論として終わったものもある。 もっというと、学校の授業の「数学」そのものを苦手としたり嫌ったりとする人が多い。 しかし最近ではビジネスの場でも「数学」が重要視されてきており、ビジネス書でも「数学」をテーマにしたものが乱舞している。本書は「学術の為の数学」ではなく、「社会人としての数学」、すなわち「食べ […]

天に響く歌―歌姫・本田美奈子.の人生

本田美奈子.が亡くなってまもなく7年経つ。私自身本田美奈子.の存在を知ったのは亡くなった直後、「たけしの誰でもピカソ」という番組であった。デビューの頃からアイドルとしてばく進し、そこからミュージカル女優に、そしてクラシック・クロスオーバーの歌手として様々な「歌」の可能性に挑戦し続けてきた女性であり、かつ「プロ」とは何かを考えさせられたもう一人の人物である。 38年間の人生を「歌」の為に捧げ、そして […]

女後継者―ストーミー・ペトラルの幸せ

「女は度胸」とも言い、「女は愛嬌」とも言う。 正しいことわざとしては「男は度胸、女は愛嬌、坊主はお経」と言われているが、最初に記しているようなことでも「言葉の意味」としてではなく、本書にでてくる女性の後継者たちの「生きざま」がそう言っているように思えてならない。 本書は一代にしてクィーン・エリザベスに匹敵するほどの財をなし得た資産家の娘・孫・曾孫・玄孫・・・と様々な「後継者」と呼ばれる女性たちの戦 […]

光に向かって~3.11で感じた神道のこころ

2011年3月11日の東日本大震災は多くの人々と家屋を飲み込んだ。そして日常を壊し、「異常」と呼ばれる事態に見回れた。その災厄の中で私たちの奥底に残っていた「連帯」や日本人独特の「美徳」が発揮し、それが海外メディアにとって「奇跡」のようにも見えるほどだったという。 その震災の中で様々な角度から復興への支援の動きを見せている。3月に「利他主義と宗教」という本で、仏教の観点から復興への動きを紹介したが […]

媚びない人生

「従順な羊ではなく野良猫になれ」 日本人、とりわけ日本企業に勤めている人たちは「猫」よりも「羊」や「犬」になる傾向にあるのかもしれない。「個性」や「自分」という存在を向き合うことさえ許されない状況であるが、そこから脱しいかに「向き合い」、誰にも「媚びず」に自分らしく生きるべきか、本書は道しるべを教えるのではなく、生きることと向き合う「糧」を見いだす一冊といっても過言ではない。 第一章「「今」と向き […]

なぜ「改革」は合理的に失敗するのか~改革の不条理

企業のみならず政治などでも「改革」は多かれ少なかれ進んでいる。しかしその「改革」は合理的に「失敗」することが多い。本書ではそれを「改革の不条理」と定義しているが、「失敗」するにも必ずと言っても良いほど「原因」が存在する。その「原因」とはいったい何か、そもそも「改革」とはいったい何か、本書はそれらの分析を行っている。 第1章「「改革できない理由」は4つある」 本章ではその改革できない理由として4つの […]