フェイスブックの勢いは止まるところを知らない。
パーソナルな分野でもマーケティングなどのビジネス分野でも、さらには政治や国家といった分野でも看過できない存在にまで進化を遂げた。
本書はそのフェイスブックを利用した企業戦略、「マーケティング」としてのフェイスブック活用について伝授するとともに、マーケティングにとってフェイスブックがいかに大切なのかを力説している。
第1章「フェイスブックが人類の歴史を変える」
いきなり大きなタイトルである。
フェイスブックが作られたことによって人間生活の歴史そのものが変わったのだという。誇大なように見えるがあながち間違いではなく、ソーシャルネットワークによってつながりや連絡手段、あるいは人間関係などのあり方が大きく変わった。フェイスブックやツイッターを利用して情報交換、あるいは口コミ、さらには政治活動などを行うようになった。
第2章「フェイスブックが変える消費行動とマーケティング」
最初にも言ったようにフェイスブックが登場したことによりマーケティングは大きく変わった。その具体的なところが本章にて記されている。購買行動から購買における心情、さらにはコミットメントに至るまで変化しているという。
第3章「フェイスブックが実現するマーケティングコミュニケーション」
フェイスブックの大きな利点は実名であること、それにより信憑性がつき、かつオープンであることにある。
そのためコミュニケーションもリアルほどではないものの重要なものであり、2ちゃんねるやTwitterのように匿名性や短さはない。
第4章「”フェイスブック先進国”アメリカ」
フェイスブック大国としてのアメリカが、マーケティングツールとしてフェイスブックをいかに活用しているのかを綴っている。利益を求める企業だけではなく、チャリティ活動まで事例を紹介している。
第5章「挑戦する国内企業」
では日本ではどうか。
日本ではようやくフェイスブックを利用して企業やマーケティングの戦略が行われはじめ、それにまつわる本も出てき始めた。本章では無印良品(MUJI)やANA、JCBなどを例に引き出しながら、フェイスブックマーケティングの可能性を見いだしている。
第6章「結局、フェイスブックが話題になり、注目しておく理由はなんだろう?」
フェイスブックが誕生し、隆盛したことにより「ソーシャル」はいったい何なのか、「社会」とは何なのかというのが議論の的となった。書籍の中に「ソーシャル社会」という本があり、それが重複的表現になるのではないかという疑問からはじまった。
「SNS」でありながらも、社会そのものではない。
リアルではないが、リアルに限りなく近いつながりを得ることができる。
前述のようなものがフェイスブックを形成付けさせ、人気を作っている、そしてそれが「ほどよい社交性」を作ることでさらに注目を浴びるようになる。
これからもフェイスブックは一大マーケティングツール、あるいはメディアなど存在そのものは大きくなってくる。その中で私たちはいかに「利用」していくべきか、本書はそれを「企業」の立場から示している。
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