自責社員と他責社員

「自責」と「他責」
人間もいろいろとあるのだが、会社員もいろいろである。前者はどのような過ちでも自分のことと捉える。反対に後者は自分の過ちを他者や運、そして身の回りの環境に転嫁する。
「自責」「他責」の考え方一つだけでも、会社の利益が大きく変わってしまうのが「自責」「他責」の侮れない所と言える。本書ではこの「自責」と「他責」の違いの恐ろしさと「自責」へシフトしていく方法について経営者新書であるため、経営者の視点からアドバイスを行っている。

第1章「「他責」の思考を招く5大要因とは?」
「他責」の矛先はそれぞれであるが、結局他人のせいにしてしまう。そして自分自身は行動を起こさずただ、のうのうと過ごしていく。
それがこの「他責」の考え方の実態である。
それが「自責」の考え方であっても、壁にぶち当たり続けると、「あきらめ」の感情を呼び起こし、思考そのものも「他責」に変化をしてしまう。

第2章「自分の会社の現実さええぐる」
その「他責」と呼ばれる考え方は他人に対しても良い効果を生むどころか、悪影響を及ぼしてしまう。しかもその「他責」は相手にとっての成長を阻害してしまう。簡単に言えば若い「芽」を摘み、会社の成長そのものを阻害し、減退に陥ってしまう。その現実をえぐっているのが本章である。

第3章「あなたの自己変革が会社を成長させる」
「他人と過去は変えられない。変えられるのは常に自分と未来」
その言葉にあるように、自分自身が変わることによって会社にとってプラスの作用を作ることができる。そのためには会社や部・課の目標を知り、それをもとに自分自身がどの立ち位置にいるのかを知り、成長する、もしくはさせることに繋げる。

第4章「会社成長ソフトをインストール」
ここでは著者が社長を勤めるAPIコンサルタンツの会社概要とコンサルティングのあり方についてを述べている。

おそらく日本のビジネスマンのみならず、日本人は「他責」になりがちな傾向にあるように思えてならない。とうぜん「自責」の考えができる人もいるのだが。その「他責」を脱し、「自責」の考えを持つことによって自分も、会社も、ひいては日本を成長する糧になると訴えているのが本書と言える。