医師が本当に実践しているツッコミ健康法

近年ではエクササイズやストレッチなどのダイエット法が流行の的となっている。そうでなくても健康法やダイエット術は女性を中心に人気があり、書店でも平積みにされているケースがある。

しかし巷にある健康法の中には胡散臭いものもあるのは確かであり、方法によっては実践すると病気になったり、体をこわしたりすることもある。

本書はその健康法や健康本に対する「ツッコミ」を行いつつ、正しい健康法とは何かを示している。

前置きしておくが決して「ツッコミをすることで健康になる」わけではない。

第1章「なぜあの健康法で健康にならないのか?」
最近では医者がダイエット法や健康法を提示する本も出ている。流行なものでは某N氏の本であったり、その逆の某T氏の本がある。
しかしよく考えていただきたいのは「健康」の基準は誰でも共通なものは存在しない。少し肥満でも闊達に生活している人もいれば、中肉中背の理想の体型をしていても病気がちになる人もいる。

第2章「インチキ健康法を見抜くツッコミ理論」
あくまでこの本を読んだことによって「健康」になるわけではない。巷にある「健康法」を見て「疑う」こと、そして自らその健康法を見つけるための「リテラシー」を育むための一冊である。
そのため、そのインチキと呼ばれるほどの「健康法」を見破るための理論を含蓄のいくものから汚いものまで6つの理論を本章にて紹介している。

第3章「売れているあの健康本にツッコミを入れる!」
さて、ここから健康本「ツッコミ」のケーススタディに当たるところである。いずれも健康本の中でベストセラーとなった本ばかりであるが、それらの本に対して鋭いツッコミを入れている。

第4章「サプリメントで健康になれるのか?」
今は行っていないが、大学生の頃は不健康を心配してビタミンやミネラルなどいろいろなサプリメントを使ったことがある。やめた理由は思ったほど効果が表れなかった為である。
そもそもサプリメントは補助の役割を担っているだけであり、誰にでも有効なものもなく、かつ選び方によってはかえって病気になる例も存在する。安易に選びたがるサプリメントだが、リスクも存在する事を忘れてはならない。

第5章「食品で健康になれるのか?」
最近では健康食品、もしくは健康飲料がもてはやされているが、普段食べているものはバランスが極端に偏らなければ害はない。しかし健康商品や飲料の中には害を起こすものもあれば、取りだった結果(エビデンス)が存在しないものもある。

第6章「正しい健康法の見つけ方」
健康法を見つけるための方法として、「EBM(根拠に基づく医療)」を元に紹介している。しかし「根拠」と一括りにしても「論文や人間をターゲットとした実験結果」もあれば、「マウスなどのモルモットを使った実験結果」をエビデンスとするものもある。それ以外にも専門家の意見だけのものもある。
いずれにせよどのような結果であろうとも「疑いながら」見つけることが大切である。

第7章「不動の健康法」
これまで様々な健康法に対して「ツッコミ」を行ってきたが、ツッコミを行うことができないほど「不動」と言われる「健康」のあり方がある。「適度な食生活」「禁煙」「適度な運動」「適度な飲酒」である。

その「適度」も「人それぞれ」であることは念を入れておく必要がある。
健康は誰かから降り懸かってもらえるほど容易なものではない。自らの体を知り、そして自分にあったものを見つけることで道は開ける。