これまで私自身、書評などで「文章」に携わった。その中で無機質な文章、感動など様々な感情を呼び起こすような文章など「文章」と一括りにしても多岐にわたる。「美しい文章」「名文」といっても小説やビジネスなど使い方によって様々であり、そう書く自分でも「良い文章」とは何か、という問いは「わからない」や「模索中」と答えてしまう。
「文章問答」はここまでにしておいて、本書は文章を各期かいがあっても書くことそのものが思いつかない人、あるいは少しでも良い文章を書きたい人にとって「文章」とは何かを紐解くとともに、書き方も伝授している。
第1章「記憶を描写してみよう」
「何を書けば良いのかわからない」
「どのような文章が良いのか」
と原稿用紙の前で禅問答をしたことは皆様はあるのだろうか。今では思いついたことを色々と書く身であるが、学生の頃は上記に書いたとおりのようなことを禅問答のように問い続けた。
しかし思いついたこと、あるいは考えていることを囲うと思ってからはそのような抵抗はなくなった。
自分自身の記憶は多かれ少なかれ書くことができる。その書くことを描写する事、説明することなど多岐に広げていくことによって文章を書くことはまたおもしろくなる。
第2章「伝わる文章の秘密」
婉曲や感嘆詞など文章を作る(描く)のにも様々な方法があり、使い方一つで文章が変わり、そこからの伝わり方も変わる。
そのため自分自身が思ったとおりに伝わる文章を書くための方法について伝授している。
第3章「そもそも書く手順とは?」
文章を書く手順とは言ってもビジネス文書・小説・メモなど様々である。とはいえ文章には「起承転結」があるのだが、その起承転結を記す手順、そして分解する手順について本章にて伝授している。
第4章「文章はこう直す」
文章を作ったら今度は「推敲」と呼ばれる手直しである。表現の手直しや書き方の手直しについてを伝授している。
文章は目的・用法によって変わってくる。しかし文章は書き続けること、そして良い文章をみて、真似て、省みることによって進化を続けていく。一般的に「完璧な文章」はどこにもない。しかし自分自身の「完璧な文章」は存在する。その文章を追い求めて今日もまた文章を書き続ける。本書はその文章への旅のスタートラインと言える。
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