今日のランキングは「文芸・評論」本のランキングです。今年は31冊取り上げました。昨年よりは若干少なくなってしまいましたが、それでもおもしろい本を取り上げることができたという印象はありました。(感想の善し悪しは別として)
今年取り上げた31冊の中から選りすぐりの5冊を紹介いたします。
会社ごっこ (本人本) 泉美 木蘭太田出版 2008-06-11 売り上げランキング : 389313 by G-Tools |
架空の作品であるとは言え、著者の実体験を元に書かれており、印象が強かった一冊でした。
タイガーズ・ワイフ (新潮クレスト・ブックス) テア オブレヒト T´ea Obreht新潮社 2012-08-24 売り上げランキング : 19755 by G-Tools |
セルビアの女性作家で、かつ同年代であることから親近感が沸き本書を手にしました。しかしその中身は紛争を描かれているのですが、著者自身も戦争に巻き込まれた過去があったことから生々しさは半端なものではありませんでした。
人魚はア・カペラで歌ふ 丸谷 才一文藝春秋 2012-01 売り上げランキング : 137825 by G-Tools |
本書の著者であり作家・エッセイストである丸谷才一氏が今年10月に逝去されました。本書はその晩年に出版されたエッセイですが、丸谷氏ならではの文章・文体を味わうことができた一冊でした。
海の石 大越 桂光文社 2012-02-16 売り上げランキング : 416054 by G-Tools |
花の冠 大越 桂朝日新聞出版 2012-02-17 売り上げランキング : 148064 by G-Tools |
この2冊は3,11の惨劇から見出した希望を描いた詩集です。海の石のように動けなくなった少女が詩に目覚め、人の心を揺さぶる詩を作り上げてきました。やがてそれが花々となり「冠」となり、日本の心に広げさせる印象を持った一冊です。余談ですが、詩一つ一つを見ていくうちに涙腺が緩んでしまいました。
次回は「人文」本ランキングです。
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