株式会社オトバンク 上田様より献本御礼。
今の日本は「閉塞感」に苛まれているのだという。企業も大企業を中心に海外進出を続けているのだが、海外の大学へ留学する学生が減少していること、海外の市場に殴り込もうとする企業は大企業ばかりで、ごくわずかしかない。
しかし日本、ないし日本人には世界に対して「戦える」力を持っている。その力を持て余すのではなく、むしろ「閉塞感」や「弱気」の枠や壁をぶち破り、青天井の如く広い視野と情熱で「グローバル」を制するための考え方を本書では伝授している。
第1章「「仕事」の枠を打ち破れ」
仕事に対する考え方の中で「完璧でなくてはいけない」「仕事はつらいもの」という考えを持っている人がいる。私の周りにもいるのだが、本章ではそれこそ「壁」であり、むしろ世界に対して戦うためには「スピード」や「量」などが大事であるという。
第2章「「成長」の枠を打ち破れ」
成長をするために、自分自身「何を求めるのか」「何で食べていくのか」を明確にする必要がある。そしてそこから想像を絶するほどの「量」をこなしつつ、失敗しながら前に進み続けることによって、自分でも想像できない所にまで達することができる。
第3章「「企業」の枠を打ち破れ」
「日本の企業」と「海外のベンチャー」
その違いには「夢」の大きさ、そしてモチベーションの差が天と地ほど異なるのである。
さらにいうと世界に通用する人材と日本企業に順応する人材も異なるという。本章ではそれらについて紹介している。
第4章「「国境」の枠を打ち破れ」
昨今の日本企業では「社内公用語」として英語を採用する企業もでてきている。昇進条件としてTOEICの点数を課する企業のあるという。
しかし、それだけでは「グローバル」に対応することができない。英語が上手でも、外国人に対して対等に交渉できる「度胸」が大切なのではないかとも思ってしまう。自分自身も高校の時にカナダに10日間ほど滞在したことはあるのだが、中学・高校の英語はほとんど役に立たず、むしろボディランゲージで乗り切った経験がある。
ビジネスでも海外に進出しようとするのであれば、直接現地にいきヘタクソな英語でも揉まれて行く方が成長だけではなく、度胸も身に付くし、世界中のネットワークを築くこともできる。
第5章「「人生」の枠を打ち破れ」
人生は一度きりしかない。さらに言うとあらゆる可能性を持っている。それを規制の枠に縛り付けた人生にするか、それともあらゆる可能性を秘めて挑むのか、それはあなた次第であるが、むしろ日本は緩和されたとはいえ前者を是とし、後者を非とする風潮は今もなお残っている。著者は後者に対する考え方を変えたいという一心で自分で築いた城を大きくするために邁進を続けている。
世界の経済、さらにはビジネスの世界は急速に変化を起こしている。しかし日本、ないし日本企業は「変化」や「リスク」に対して尻込みをしているのだが、そんな暇はもうない。だからでこそ本書はその状態に警鐘を鳴らすとともに、世界に挑む強さを生かして挑戦することこそ、日本の成長がかかっていると言える。
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